気温もかなり秋らしくなってきた朝晩…。
GIシリーズもいよいよ本格始動で連戦モードへ突入する。まずは3歳牝馬の3冠目となる
秋華賞(GI・阪神芝2000m)のスタートだ。
まず注意しておきたいのは、開催コースが例年の京都から阪神競馬場に変更になっているということ。あとは若干の雨予報もあり、どこまで馬場が渋るかも気になるところだ。
とはいえ今年もメンバーは豪華に揃った。白毛のスターホース・
ソダシは
札幌記念快勝と健在。
オークス馬
ユーバーレーベン、前走
ローズS勝ち
アンドヴァラナウト、
紫苑S1着
ファインルージュなど有力馬はかなり多く面白いレースが期待できそうだ。
それではいつものように、過去10年データからレース傾向を探っていこう。
1.牝馬3冠目は意外に荒れていない?
「牝馬3冠目は荒れる」というイメージを持つオールドファンも多いはずだが、ここ10年の
秋華賞は期待ハズレというくらいに荒れていない。
馬連でいうと最高配当で30倍台。万馬券はおろか、40倍以上の馬券さえ出ていないのだ。昨年も10番人気の
マジックキャッスルが2着になっていたが、1着がダントツ人気の
デアリングタクトで配当は2670円だった。馬連では高配当は期待薄なのかも…。
理由のひとつとしては、2着までに上位人気馬が必ず絡んでいるからである。
1番人気馬の成績は【4・1・1・4】と堅実。50パーセントで馬連に絡む。この1番人気馬が3着以下になっている年は、かわりに2番人気か3番人気が連対。上位3番人気以内の馬をすべてバッサリという馬連・馬単は過去10年では成立していないのだ。
ちなみに8番人気以下の人気薄馬で、過去10年で馬券圏内になっているのはわずか6頭だけ。今年も上位人気馬が粒揃いとなったメンバー。過去10年と同じような決着傾向となるのだろうか?
2.前走
オークスからの直行組が3連勝中!
18年
アーモンドアイ、19年
クロノジェネシス、20年
デアリングタクト。近3年の勝ち馬を並べるとかなり豪華なメンバーである。
3頭に共通するのは、
秋華賞は
オークスからの直行ということ。3冠牝馬の2頭に関しては当然ながら
オークス1着から
秋華賞1番人気。
クロノジェネシスは
オークス3着で
秋華賞4番人気からの1着だった。
だが、それ以前には
オークスから直行で
秋華賞好走というパターンはない。ほとんどが秋初戦を1度使ってからのパターンを選んでいたからである。調教や調整の進歩によるところが大きいとは思うが、ぶっつけ本番はさほどマイナスにはならない時代と考えていいだろう。
だが
秋華賞で結果出ているのは、
オークス上位組だけというのも事実。今年は1着
ユーバーレーベン、2着
アカイトリノムスメの2頭だけ。
オークスからの直行組4連勝はあるのだろうか?
3.ローテーションの前走はどこを重視すべきか?
秋華賞・過去10年で、7番人気以内で馬券圏内になっているのが24頭。その前走ローテの内訳はどうなっているのだろうか。
前走
オークス=3頭、前走
ローズS=12頭、前走
紫苑S=5頭、前走
クイーンS=1頭、前走3勝クラス=1頭、前走2勝クラス=2頭。
これは
秋華賞で「7番人気以内」になれば、前走は条件戦でも問題ないということでもある。今年でいえば上位人気になりそうなのは前走重賞組が多い。前走条件戦からの好走があるとすれば、7番人気以内となった場合の
アナザーリリックかも。
一方、8番人気以下の人気薄馬の前走ローテの内訳はどうか。
前走
ローズS=3頭、前走
紫苑S=1頭、前走2勝クラス=1頭、前走1勝クラス=1頭となっている。こちらもやはり
ローズS組が3頭と多め。しかしその3頭は、19年10番人気3着
シゲルピンクダイヤ(
ローズS4着)、16年8番人気3着
カイザーバル(
ローズS3着)、13年15番人気3着
リラコサージュ(
ローズS18着)と、まずまず前走着順は上位だった。それでも本番は3着が精一杯である。人気薄はヒモ狙いに徹した方が良さそうだ。
4.枠順に有利不利なし?
秋華賞は、例年の京都開催では18頭立てがフルゲート。
過去10年の、枠順別の3着以内30頭の成績は以下のようになっている。
1枠5頭・2枠4頭・3枠3頭・4枠4頭
5枠1頭・6枠4頭・7枠7頭・8枠2頭
ほぼ満遍なく馬券になっているが、7枠勢がやや良く5枠が少ないという感じ。
今年は阪神開催で、この傾向は変わるかもしれないが、
ソダシは成績まずまずの2枠で一安心というところ。逆に5枠不利という状況を
アンドヴァラナウトと
アールドヴィーヴルは跳ね返せるのだろうか。
(netkeiba編集部)