「
菊花賞・G1」(24日、阪神)
良血馬
オーソクレースが20日、最後の1冠に向けて完璧な仕上げをアピールした。2週連続でルメールを背に美浦Wで併せ馬を行い、楽な手応えで併入。長期休養明けをひと叩きされての上昇ぶりをアピールした。
強い北風が吹き荒れる美浦Wで、
オーソクレースは
グランオフィシエ(3歳2勝クラス)を3馬身ほど追走する格好でスタート。ピタリと折り合いもつき、軽快なフットワークで前を追う。直線は内へ進路を取り、楽な手応えで馬体を合わせた。決して無理はせず、手に残る感触の良さを楽しむかのように、並んだままで
フィニッシュラインを駆け抜けた。
6F85秒2-38秒7-11秒8。もともとケイコは動くタイプではない。前走の最終リハでも反応は平凡だった。それが先週と同じく最後まで集中して走り切った姿に、2週連続でまたがったルメールは「いい追い切りだったよ。シャープになって、心身ともに充実した感じ。いいコンディションだね」と確実な成長を感じ取った。
2戦2勝で臨んだ20年の
ホープフルSは2着。春のクラシックへ期待が高まったが、
皐月賞は態勢が整わず回避すると、その後に右脛骨部の骨折が判明し、長期休養を余儀なくされた。復帰戦の
セントライト記念では中団から鋭く伸びて3着に入り、久保田師は「まずは無事に送り出すことが目的で、半信半疑だったけど、改めて能力を感じさせてくれましたね」と振り返った。
父は13年
菊花賞&14年
ジャパンC覇者
エピファネイア。母は指揮官が管理し、15年
エリザベス女王杯&16年
宝塚記念を制した
マリアライト。その初子からG1を狙える大器に出会え、「調教師冥利(みょうり)に尽きます」と目を細める。「前走は手探りだったけど、今回は菊へ向けてしっかりつくれました。秋1冠へ、悔いのない仕上げです」。タイトル獲りへ、万全の態勢で挑む。
提供:デイリースポーツ