「
天皇賞(秋)・G1」(31日、東京)
G1・5勝の
グランアレグリア、20年のクラシック3冠馬
コントレイル、そして21年の
皐月賞馬
エフフォーリアと各世代を代表する馬がエントリー。3強対決ムードで一色だが、待ったをかけそうな存在が、休養明けで挑む
ヒシイグアスだ。年明けの
中山金杯、
中山記念を制したが、激戦の疲れが取れず休養が長引いてしまった。とはいえ、着実に実力を伸ばしてきており、状態面がアップすれば上位争いに食い込めるはずだ。
ヒシイグアスは年明けの
中山金杯、
中山記念と重賞を連勝。2勝クラスから休養を挟みながら4連勝としたが、春のG1に姿を見せることはなかった。堀師は「
大阪杯の参戦を検討していたのですが、回復が遅いので断念して、(北海道の)ノーザン
ファーム空港に放牧へ出しました」と経緯を説明する。
復帰戦として8月の
札幌記念への参戦も検討されたが、回復が思うようにはかどらずここもパス。「ダメージが大きくて、間に合う様子ではありませんでした」とトレーナー。9月29日に美浦トレセンに帰厩し、10月に入ってから時計を出し始めたが、14日の美浦Wでの併せ馬の反動が出て、調整過程に誤算が生じた。
「動きと息が良かったので、これで(天皇賞に)行けると思ったのですが、その反動で(身の)こなしに硬さが出てしまいました」と指揮官も想定外の事態に頭を悩ませたが、調教本数&内容を微調整して懸命に仕上げてきた。「(21日の)1週前追い切りは少し控えめでしたが、息はいいので緩んでいる部分をケアしながら、レースまでにいい状態に持って行ければと思います」と現状について語った。
とはいえ、東京コースは〈2・1・0・0〉と相性は抜群。有力馬とは未対戦だけに、アッと言わせる可能性は十分にある。最終追い切りで気配上昇をアピールできれば、3強の一角を崩しても驚けない。
提供:デイリースポーツ