10月25日(月曜日)から28日(木曜日)まで英国のニューマーケットで開催された「タタソールズ現役馬セール」は、総売り上げ、平均価格、中間価格がすべて、このセールの歴代最高をマークするという大盛況となった。
4日間で1095頭が上場されたうち、91.6%にあたる1003頭が、前年比で44.8%という大幅アップとなる総額3147万1300ギニーで購買され、平均価格は前年比40.2%アップの3万1377ギニー、中間価格は前年比77.8%アップの1万6千ギニーを記録した。
最高価格馬は、2日目に上場番号738番として登場したグロー
サージャック(牡4)。10月3日にホッペガルテンのG3ドイツ統一賞(芝2000m)を制し、2度目の重賞制覇を果たしたばかりだった同馬を70万ギニー(約1億1806万円)で購買したのは、サウジアラビアの王族ファイサル・ビン・カーリッドが所有するナジド・スタッドだった。同馬は今後、来年2月のG1サウジC(d1800m)を目標に調整される予定だ。
ナジド・スタッドはこの市場で、最高価格馬を含めて、14頭を総額279万1千ギニーで購買。活況の一翼を担った。
また、創業者のシェイク・ハムダンが今年3月に亡くなり、大幅な規模縮小を図っているシャドウェルからの上場馬118頭が、総額523万8500ギニーで購買されたことも、市場の活性化に大きく貢献している。シャドウェルからは、11月22日にニューマーケットで開催される「タタソールズ・
ディセンバーセール1歳馬
セッション」にも、18頭が上場される予定だ。
(文:合田直弘)