今週の日曜(7日)東京メインは、秋の東京の名物ハンデ重賞・GII
アルゼンチン共和国杯(東京芝2500メートル)。過去5年で3連単5万円超えは昨年のわずか1回のみと、ハンデ戦にしては比較的平穏な決着が多い一戦だ。そんな中、過去の勝ち馬の傾向にピタリと一致した鉄板軸馬が
オーソリティ(牡4・木村)。今年はこの馬から買えば当たる!?
近5年の勝ち馬の傾向は大きく2つ。まずは前走、GIに出走した馬であること。あるいは前走、東京の重賞で5着以内に好走した馬だ。
その理由は
アルゼンチン共和国杯の“格式”の高さにある。ハンデ戦ながら、過去10年の勝ち馬のうち
ゴールドアクター(15年)、
シュヴァルグラン(16年)、
スワーヴリチャード(17年)の3頭がその後、
有馬記念や
ジャパンCといった大レースを制覇。いわゆる“出世レース”なのだ。
もうひとつはコース適性。左回りで直線が長く、日本一広い東京競馬場。直近でその舞台の重賞を経験し、好走していることも大きなアドバンテージとなる。
さて今年の出走予定馬を見渡すと、前走が東京の重賞だった馬はゼロ。そして前走がGIだった馬も1頭しかいない。それが
オーソリティだ。
前走のGI
天皇賞・春は10着に敗れた同馬だが、その敗因はハッキリしている。今年の同レースは前半5ハロン59秒8と流れたうえ、上がりも残り6ハロンから12秒1が刻まれてペースアップした消耗戦。ラストは1ハロン13秒0も要した究極のスタミナ比べだった。2走前にスロー(前半5ハロン63秒8)で流れたGIII
ダイヤモンドSこそ2着と好走したが、本質的なスタミナ勝負となると分が悪かったということだろう。
その点、東京のクラシックディスタンスならばお手のものだ。昨年の本レースの勝ち馬であり、その前走は東京芝2400メートルのGII
青葉賞も制している。まさに“ベスト”の条件だ。
今回は約6か月ぶりの実戦となるが、仕上がり面の不安もない。太田助手は「同じく半年ぶりだった昨年と全く同じ調整過程で来ています。北海道と天栄でしっかり乗り込んでもらってからの入厩。折り合いや手前の替え方が改善されている分、昨年よりも今年のほうが調整もしやすいですね。すでに息はできているので、あとはレースまでにギアを上げていければ。カンのいい馬なので、そのあたりも問題ないでしょう」と確かな手応えを口にしている。
鞍上には昨年と同じく名手ルメールを4走ぶりに指名。コース条件、コンディションなど様々な条件が揃った
オーソリティが連覇を果たす。
(特捜班)
東京スポーツ