昨年に引き続き、阪神競馬場で行われる
京都ジャンプS。阪神競馬場の3140mコースは比較的オーソドックスなコースだ。ダートコースの内側に設けられた障害コースの3角手前から左回りでスタートし、約1周した後に、たすきコースを経て右回りコースとなり、最後はダートコースを横切って芝コースへ。全体的に小回りであることに加えて、ゴール手前200m地点に障害が設置されていることから先行力は不可欠なコース。用意された障害は12。安定した障害飛越と平地の脚が求められるコースだ。
◎
タガノエスプレッソは、この阪神の障害コースを2戦2勝と得意としている。平地重賞の勝ち馬で、クラシック三冠も完走。7歳春からの障害転向だったが2戦目であっさりと勝ち上がり、昨年4月に三木ホースランドパークジャンプSを勝ってからは6戦連続して馬券の対象から外れていない。
昨年のこのレースでは
オジュウチョウサンの連勝を止め、昨年暮れの
中山大障害3着、今春の
中山グランドジャンプ3着。逃げることもできるし、昨年の
中山大障害のように位置取りが悪くなっても、最後の直線で追い込むこともできる。本当の目標はもう1つ先にありそうだが、牡馬としてはやや小柄な馬だけに前走から3kg減の60kgで出走できることを味方にできそうだ。次走のためにもここでもはっきりとめどを立てておきたいところだ。
〇
ケンホファヴァルトは昨年暮れの
中山大障害、今春の
中山グランドジャンプ連続2着。
中山大障害では先行して
タガノエスプレッソの末脚を封じ、
中山グランドジャンプでは先行した同馬を直線でとらえている。本来ならば◎にすべきところなのかもしれないが、平地時代も入障後もやや勝ち味に遅いのが難で、どちらかといえば難易度の高い障害コース向きのような気がする。この馬もまた、本当の目標はもっと先だろうが下手な競馬はできないはずだ。
▲
ホッコーメヴィウスは
東京ハイジャンプ2着。逃げ馬にとっては有利とはいえない東京コースの重賞で2着2回しているくらいだからスピードを前面に押し出したハードラーとしては優秀だ。まだ5歳という年齢を考えれば、まだまだ強くなりそうだが、現状ではどちらかといえば難易度の高い障害が少ないこのレース向きかもしれない。
△
マサハヤドリームは9歳馬とはいえ
小倉サマージャンプ2着と元気なところを見せてくれている。阪神コースは障害未勝利戦以来となるが、この馬の先行力は大きな武器になるはず。今回、人気になっている馬たちの目標はもっと先にあると思われるので一角崩しの期待がかけられる。