牝馬でも実力を認められれば
天皇賞・秋や
ジャパンカップなどを選択する馬が増えたので最強牝馬決定戦とは言い難いが、それでも
JRAで行われている世代限定戦以外の牝馬限定GI競走では
ヴィクトリアマイルと並ぶ高額賞金レースだ。今年も、京都競馬場改修工事のために阪神競馬場で行われることになった。
牝馬限定の定量戦だけに人気通りに収まることが多い、と言いたいところだが過去10年で1番人気馬は1着2頭2着3頭3着2頭。3番人気まで枠を広げれば1着7頭2着4頭3着5頭となるが一ひねりが必要なレースだ。
◎
ウインキートスは
目黒記念の優勝馬。2歳12月に初勝利を記録したあと2勝目が翌年8月だったこともあって重賞路線へは向かわずに、長距離の条件特別戦で力をつけてきた。3月の
日経賞は落馬寸前の不利を受けており、参考外の1戦。
その後、斤量52kgで出走した
目黒記念を8番人気ながら2着以下に2馬身の差をつけて快勝し、重賞初勝利を決めている。馬体重18kg増の
札幌記念はさすがに動けなかったが、14kg絞って出走した
オールカマーでは先行集団を見るような位置から最後の直線でひと追い毎に伸びて
ウインマリリンと同一馬主ワン・ツー・フィニッシュを決めた。休み明け3戦目で大きな飛躍を期待したい。
〇
アカイトリノムスメは
秋華賞優勝馬。13年
メイショウマンボが
秋華賞と本競走の2連覇を成し遂げており、17年
モズカッチャンは
秋華賞3着から距離延長を味方に古馬を一蹴した。本馬は2歳10月の未勝利戦から3連勝でクイーンCに勝ち、
桜花賞4着、
オークス2着。
今年の3歳世代は
ピクシーナイトが
スプリンターズSに勝ち、
エフフォーリアが
天皇賞・秋に勝ったほか、
ソダシが
札幌記念に勝利したように世代間レベルは高い。それらに続くことができるかどうか、注目したい。
▲
レイパパレは
大阪杯の優勝馬。あのレースでは重馬場だったとはいえ
コントレイル(3着)
グランアレグリア(4着)らを寄せ付けない強さだった。
宝塚記念、
オールカマーでは最後息切れしてしまったが、今回は枠順的にもマイペースで行けそうなメンバー構成。改めて注目したい。
△
ウインマリリンは不安説が出ているが、
オールカマーでは
ウインキートスを寄せ付けなかった実力馬。あっさりのシーンも十分に考えられる。春の
ヴィクトリアマイル2着△
ランブリングアレーは休み明けを叩かれて本来の切れ味を期待したいところで、まだ底を見せていない△
テルツェットも押さえておきたい。