「マイルCS・G1」(21日、阪神)
いざ、有終の美へ-。17日、このレースを最後に現役を引退することが正式に決まった
グランアレグリアが、美浦Wで完熟の走りを披露した。
併走パートナーの
レイエンダ(6歳オープン)を5馬身近く追走する形でスタート。4コーナーで内に潜り込むと瞬時に加速してかわし去り、6F80秒3-37秒6-12秒2で1馬身半先着。決してムキになることなく、闘志は内に。円熟期に入ったG1・5勝馬の大人の脚さばきだった。
動きを見守った藤沢和師は「前走から間隔がないので坂路中心に乗り込み、(最終追い切りは)久々に馬場で。流す程度でしたが、いい感じに仕上がったと思います」と表情を緩めた。同じ中2週で挑んだ春の
安田記念は中間、蹄に不安が出るなど順調さを欠いたが、今回は「そういうことはなく、いい感じに調整できています」と順調ぶりを強調した。
「スピードで2000メートルを走り切れるか見てみたい」。指揮官が期待して送り出した
天皇賞・秋は、直線で早め先頭に立つも、たたき合いの末に3着。ス
プリント、マイルに続く3階級G1制覇は達成できなかった。「4コーナーを回った時の手応えが、いつもより早い段階から促さなきゃ駄目だった。馬場よりも距離が長かったと思った」と振り返り、「昨年勝たせてもらったレース。阪神の1600メートルは得意なので頑張ってもらいたい」と改めて期待を寄せた。
2022年2月いっぱいで定年を迎えるトレーナーにとって、歴代最多5勝を挙げる好相性レースへ、最後の挑戦。人馬そろって最高のフィナーレへ-。万全の準備が整った。
提供:デイリースポーツ