先週の
エリザベス女王杯は大荒れ…。
勝ったのは10番人気の
アカイイトという大波乱。さらに人気上位陣も総崩れで3連単配当はなんと339万円台という結果になった。
今週は再びの大荒れ決着が待っているのか? それとも一転して堅く収まるのか? 目の離せないGIシリーズとなってきた。今週日曜日メインレースは、マイル
チャンピオンシップ(GI・阪神芝1600m)。今週も過去10年データから馬券&レース傾向を探っていきたい。
1.けっして1番人気の強いレースじゃない?
まずは過去10年で1番人気の活躍はどうだったのか?
昨年の
マイルCSは阪神競馬場での開催。1番人気
グランアレグリアが1着となっていたが、それ以前の京都競馬場開催では1番人気馬は1度も勝てていない。
過去10年の1番人気馬の成績は【1-2-2-5】。馬券圏内キープ率はちょうど半分の50パーセントである。ここまでの秋のGIシリーズのなかでも低い数字といっていい。ただ秋のGIシリーズの傾向同様に「1番人気が活躍しないときは2、3番人気が馬券圏内になる」という補完作用がある。ということでわりと堅く収まることも多いのだ。
過去10年で、1〜3番人気すべてが馬券圏内にならなかった年は1回だけ(11年)。過去10年のなかでもいちばん荒れた年。ただその年は上位人気がかなり割れていた。
今年の1番人気は間違いなく
グランアレグリア。1番人気馬が勝てないというジンクスを昨年打ち破っただけに信頼性はありそうだが…。
2.やはり再好走傾向が強いレース?
先週の
エリザベス女王杯は「再好走傾向が強い」と指摘した。しかし前年に馬券になっている馬が1頭も出走していなかったので、荒れたということもいえるだろう。
ただこの
マイルCSも、
エリザベス女王杯と同様、再好走傾向が強い。過去20年までデータをさかのぼれば、
デュランダル(03&04年)、
ダイワメジャー(06&07年)の連勝。それ以降の連続勝利馬は出ていないが、複数回馬券になっている馬はかなりたくさんいる。近年だけでも
ペルシアンナイト、
イスラボニータ、
フィエロ、
ダノンシャークなどがそれに当てはまる。
今年出走のなかでは
インディチャンプも19年1着&20年2着という連続好走馬。今年も
グランアレグリアと
インディチャンプは当然馬券には入れたほうが良い。
3.前走は重賞で5着以内が望ましい?
マイル戦のGIだが、各馬の前走使っていた距離は意外にもバラバラ。過去10年の勝馬たちの前走は
スプリンターズS(GI・芝1200m)2頭、
毎日王冠(GII・芝1800m)2頭、富士S(GIII・芝1600m)3頭、
安田記念(GI・芝1600m)1頭、
京都大賞典(GII・芝2400m)1頭、天皇賞秋(GI・芝2000m)1頭となっている。
レースとしてはGIII戦・富士S(※格付けは当時)からのローテが一番多かったのは意外。これはやはり同じマイル距離の強みなのかもしれない。
さらに馬券圏内30頭を見てみると、全頭が前走重賞からのローテ。前走がオープン戦や条件戦の馬は馬券になれないのだ。さらに30頭中27頭は「前走重賞で5着以内」である。前走が重賞ではない馬はほぼ出番なし。重賞経験馬でも6着以下からの巻き返しはかなり厳しいわけだ。
今年では
サリオス(前走
安田記念8着)、
ケイデンスコール(前走
毎日王冠9着)、
ロータスランド(富士S10着)などがそれに当てはまってしまうが…。
4.12番人気以下の馬は馬券にならない…?
マイルCSでは近10年、2桁人気の人気薄馬の活躍は少ない。
10番人気以下で馬券になっているのは、11年の11番人気で2着の
フィフスペトルだけなのだ。前走
スプリンターズS6着からの巻き返し。ただ項目1でも指摘したように、この年は上位人気が割れていた状態からの波乱でもあった。人気薄台頭には、上位陣に絶対的存在がいない混戦の年だけなのかも?
とはいえ、この手のデータを打ち破る結果になったのが先週の
エリザベス女王杯。今回も
グランアレグリアが怪しいと思う人は思い切った狙いにシフトするのもありだろう。
(netkeiba編集部)