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【ジャパンC】上昇カーブ描くシャフリヤール 藤原英調教師が話す“一抹の不安”/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2021年11月26日(金) 18時15分
 4世代のダービー馬が激突するジャパンカップ(28日=東京芝2400メートル)。その中でもコントレイルとともに大きな注目を集めているのが3歳世代の総大将シャフリヤールだ。

 今年のダービーはわずか10センチ差の大激闘。そこで2着に下したエフフォーリア天皇賞・秋コントレイルグランアレグリアを破り、19年ぶりの3歳馬Vを達成した。「この世代は強い」。藤原英調教師がそう言い切るのは最大のライバルの活躍も源になっている。

 強い3歳世代の筆頭として臨んだ前走の神戸新聞杯はまさかの4着。不良馬場が足かせとなり、本来の力を発揮できなかった。結果は度外視できるとして、気になるのは使った後の状態だ。藤原英調教師は「想定外に負担のかかるレースになってしまった。(神戸新聞杯上位馬たちの)菊花賞(の結果)を見ても分かるだろ。ケアには難しい面があった」としながらも「それでも馬体や体力、動きには1回使った効果と意味がある」とキッパリだ。

 ひと夏越して「中学生から高校生になった」とトレーナーが成長を口にするシャフリヤールは、秋2戦目を前にして期待通りの上昇カーブを描いており、「GIに使うというのはそういうことや」と自信を隠さない。格式も賞金も日本トップレベルの大舞台。百戦錬磨の名門厩舎は万全の仕上げで期待のディープインパクト産駒を送り出す。

 ただ、そんなシャフリヤールにもひとつだけ懸念材料が。藤原英調教師をして「こればかりはやってみないと…」と話す一抹の不安。それは気持ちの問題だ。

「前走は最後にやめていたからな。あの馬場を走った後のメンタル面がどうか。そのあたりは生き物だけに、ふたを開けてみないと分からないところがある」

 トレーナーが常々、口にする「心技体」。そのすべてが揃ってこそ、最大限の能力発揮が可能となる。厳しい経験を乗り越え、再び東京2400メートルで頂点に立つことができたなら…。シャフリヤールはさらに上のステージへと進化を遂げることだろう。

 自身を含めGI馬9頭がエントリーするハイレベルなメンバーが揃った今年のジャパンC。だが、シャフリヤールにとって“最大のライバル”となるのは、歴代のダービー馬でも、海外の強豪でもなく、自分自身なのかもしれない。

(栗東の馼王野郎・西谷哲生)

東京スポーツ

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