28日の東京競馬場で、
コントレイル(牡4、栗東・
矢作芳人厩舎)の引退式が行われた。
【
福永祐一騎手のコメント】
「この馬はほとんど無観客の中で走っていました。お客様の熱量というものを直に感じる機会があまりなかったので、これだけ多くの人に愛されていたということを、今すごく感じています。
コントレイルと過ごした時間は夢のような時間でした。ここまで深く一頭の馬に関わらせていただくことは、近年ではそうありません。
オーナーから『この馬を任せる』という言葉を頂き、矢作調教師、金羅君(調教助手)、そして牧場の方々と密に関係を築くことができました。育成期から順調に来た馬ではないということを聞いています。この馬は、どの牧場でも、どの厩舎が管理したとしても絶対に三冠馬になれるという馬ではなかったと思います。
牧場、厩舎、そしてジョッキーが三位一体となって作り上げることが出来た三冠馬だと思いますし、それに応えた
コントレイルという馬もまた、非凡な能力を持っている馬だと思います。ジョッキーとして、いちホースマンとして本当に得がたい経験をさせていただきました。本当に感謝しています。
無敗の三冠馬から生まれた無敗の三冠馬、という流れを継続できる可能性があるのは、
コントレイルだけだと思います。そういった馬を競馬場に送り出してくれることを期待しています」(
JRAのホームページより)
コントレイルは
父ディープインパクト、
母ロードクロサイト、母の
父Unbridled's Songという血統。
昨年無敗でクラシック三冠を達成。古馬になった今年は
大阪杯で3着、
天皇賞(秋)で2着と勝ち星から遠ざかっていたものの、ラストランの
ジャパンカップで改めて三冠馬の強さを見せつけ、有終の美を飾った。通算成績は11戦8勝。今後は北海道の社台スタリオン
ステーションで種牡馬となる予定。