「チャンピオンズC・G1」(5日、中京)
2020年覇者の
チュウワウィザードは1日、栗東坂路で軽快にラップを刻みながら駆け上がり、ラストに仕掛けられると、スッと反応を示してフィニッシュ。4F52秒9-38秒4-12秒8と本来の切れ味ではなかったようだが、陣営に不安の色はなかった。
大久保師は「年齢とともにズブさが出てきていますね。ですが、本番と調教の走り方を理解してきていますから」使い分けを覚えたと理解。「精神面に関しては、海外に行ったり経験を積んだおかげで、動じることがなくなりました。いろんなところに連れて行っても、自分を見失うことはないですね」と内面の変化、いや進化にしっかりと寄り添った。
2走前の
帝王賞6着後に軽い骨折が判明。4カ月ぶりで挑んだ前走のJBCクラシックは3着に終わった。「道中、深いところを通らなければいけませんでしたからね。しんどい競馬になりました」と振り返るように、舞台となった
金沢競馬場は内側の砂が深く、最内枠に入ったことで厳しい立ち位置取りに。ただ、それでも地力で大きく崩れなかった。
祝祭再び。トレーナーは「順調に調整して来られました。左回りの1800メートルはうまく走れているので去年みたいにいいポジションで回ってきて持久力比べになれば、と思っています」と勝利のシナリオを描く。10、11年(当時の名称はJCダート)の
トランセンド以来、10年ぶり2頭目の連覇へ、態勢は整っている。
提供:デイリースポーツ