「
阪神JF・G1」(12日、阪神)
09年覇者
アパパネをはじめ、9冠馬
アーモンドアイなど数多くの名牝を管理した“牝馬の国枝師”が、アルテミスSを制した素質馬
サークルオブライフを大一番に送り込む。8日の最終追いは美浦Wでの3頭併せ。輸送を考慮した調整だったが、軽快な脚取りで仕上がりの良さをアピールした。連勝中の勢いに乗って、2歳女王の座を狙う。以下、国枝師との一問一答。
◇ ◇
-雨の中、最終追い切りを終えました。
「馬場は悪かったけど、ちょうどいい感じの調教ができたと思う。1週前追い切りがしっかりできていたし、しまいまで無理せず、馬なりで。最後まで手応えが良く、しっかり走れていたと思う」
-前走のアルテミスSを振り返って。
「(2走前の)未勝利戦の勝ち方が大味だったので、どうかと思っていたけど、うまくレースも流れてくれて、長い直線でしまいも伸ばしてくれた。未勝利戦勝ちがダテじゃなかったのでホッとしたよ」
-この馬のセールスポイントは。
「タフで、カイバも食べてくれる。あまり、はしゃがないところもいい感じだね」
-今回の舞台について。
「正直マイルは忙しいと思うけど、勝っているしね。広いコースで、直線も長いから大丈夫だと思う。落ち着いた馬で、輸送も全く問題ないよ」
-
アーモンドアイをはじめ、これまで多くの優秀な牝馬を管理してきた。
「まだまだキャリアも浅いし、こちらはコツコツとだね。これから追いついていければいいかな」
-意気込みを
「G1で強い馬も出てくるけど、自分の競馬をしてくれたら。先々のありそうな雰囲気の馬。ここもうまくいって、来年のクラシックへ行けたらいいね」
◇ ◇
以下、M・デムーロとの一問一答。
-前走を振り返って。
「初めての東京だったけど内容は良かった。反応が遅いけど、差し切ったからね」
-連勝中。2走目と前走で変化は。
「2戦目はゲートでイライラしていて上に跳んで出遅れたけど、3戦目は問題なかった」
-3戦全ての手綱を取ってきた。
「新馬の時から好きだった馬。追いだしてバテないし、伸び続ける。2勝したけど、違う競馬場なので、能力が高いと思っている。今のところ悪い面がないから、期待しています」
-今回の舞台は阪神。
「右回りだけど、中山が強かったから大丈夫だと思う」
◇ ◇
最終追いは前夜から降り続く冷たい冬雨の中、美浦Wで3頭併せを敢行。道中は先行する
サトノフォーチュン(3歳2勝クラス)を見ながら、折り合いもバッチリ。直線では内
サトノエルドール(5歳オープン)との間に入って伸び比べとなったが、終始楽な手応えのまま6F85秒6-38秒4-12秒1をマーク。フォーチュンと併入、
エルドールには1馬身先着。
先週に続いて馬場コンディションは悪くなったものの、さらに前進した仕上がりをアピールした。2週続けて3頭併せの真ん中。両サイドから年長馬のプレッシャーを受けながらも、決してひるむことなく最後まで食らいついた。強めに追われた先週とは違い、関西への長距離輸送を控えているとあって、予定通りに終始馬なりでの調整。それでも、国枝師の「タフなところがいいね」というコメント通りに、しぶとく前へ前へと伸びようとする姿には好感が持てた。
提供:デイリースポーツ