今週は2歳の牝馬によるGI
阪神ジュベナイルフィリーズ(GI・阪神芝1600m)。
昨年は、
ソダシが1番人気で勝ち、3着にはその後
オークスを制する
ユーバーレーベンだったというレース。過去の勝馬たちの名前を遡って見ても、
レシステンシア、
ダノンファンタジー、
ラッキーライラックとその後活躍をしている馬ばかりである。
来年の3歳牝馬勢力図を占うレースになることは間違いなし。といってもまだ2歳牝馬なので能力の判断は難しい一戦。堅いのか、荒れるのか? いつものように過去10年データから馬券のヒントを探っていこう。
1.昔は荒れたけど…今や堅いイメージのレースに?
昔は荒れるイメージしかなかったこのレース。しかし最近競馬を始めたファンたちにとっては、どちらかというと堅い印象しかないのかもしれない。
過去10年、馬連で10倍に届かなかった年が4回もある。その4回も近5年で起こっている事象。万馬券はわずか2回(12・19年)だけなのだ。
3連複はさらに堅め傾向。過去10年で万馬券以上になっているのは1回(12年)だけ。まあその1回は49万円台と大荒れしているのだが…。3連複で万馬券を狙いづらいというのは穴党にとっては厳しいデータだといっていい。一方、3連単では万馬券以上が7回あるのだが、やはり12年の300万超えの大爆発配当が目立つ程度…。
このGIも「大荒れ狙いだけの馬券」は返り討ちにされる可能性が大きいのかも?
2.1番人気は信用度「中」程度?
次に1番人気馬の信用度を見ていこう。
1番人気は過去10年で4勝。勝率としてはまずまずといえるだろう。成績としては【4-1-1-4】で馬券圏内キープ率は60パーセント。先週のチャンピオンズCと同じ信用度である。
ただ後半戦のGIシリーズで毎度指摘している「1番人気がこなかった年は、2・3番人気のどちらかが馬券圏内になる」という補完作用は例外が1年ある。それが大荒れだった12年(5・15・10番人気決着)。この年を例外と見るのか、それとも荒れる火種がこのレースにはくすぶり続けているのか…?
それでも軸馬は「1〜3番人気から選ぶ」という選択はここでも9割方機能しているのだ。
3.前走
アルテミスS組が圧倒的?
まずは過去10年の勝馬の前走ローテは何だったか?
アルテミスS(GIII・東京芝1600m)3頭、
ファンタジーS(GIII・京都芝1400m*昨年と今年は阪神開催)3頭、アイビーS(OP・東京芝1800m)1頭、
札幌2歳S(GIII・札幌芝1800m)1頭、からまつ賞(1勝クラス)1頭(14年
ショウナンアデラ)、新馬戦からが1頭(11年
ジョワドヴィーヴル)となっている。
前走着順は1着が8頭。例外は2頭いるが、その
メジャーエンブレム(15年・1番人気1着)は
アルテミスS2着、
ローブティサージュ(12年・5番人気1着)は
ファンタジーS2着でどちらも重賞2着馬。それ以外は厳しい。
勝ち馬を絞るならば、まずは「前走1着」が大前提。悪くても「前走重賞2着」までとなる。1勝クラスと新馬からの2頭にしても、どちらも阪神JFでは5番人気以内に支持されている。1勝クラス、新馬戦からの出走は人気上位ならば狙えるが、人気薄になってしまうとデータ的には厳しいとなってしまう。
ちなみに
アルテミスSが、重賞からGIIIに格上げされたのは14年のこと。格上げ以降の阪神JF7年間では9頭が馬券圏内になっている。19年のように1頭も絡まなかった年はあるものの、やはり上位候補として
アルテミスS組は重視するべき。今年出走予定の前走
アルテミスS組は、1着
サークルオブライフと2着
ベルクレスタだけ。是非この2頭は馬券には入れておきたい。
(netkeiba編集部)