12月12日(日)に、
金沢競馬場では今年最後となる重賞「中日杯」が行われます。金沢では通算で2度目となるJBC開催から1か月と少々。今年の開催は12月27日がラストで、その後は冬休みに入ります。
来春の開幕は3月13日の予定。今後のスケジュールはそれぞれですが、このレースが年内最後の大一番という点は共通するもの。今年もフルゲートとなる12頭が名乗りを上げました。
そのなかで目立つのは、昨年の優勝馬である
ハクサンアマゾネス。
JBCレディスクラシックはスタート後に行き場をなくした影響で11着に敗れましたが、続く地元所属の牝馬限定戦として行われた
読売レディス杯は先行策から押し切り勝ち。過去19戦のうち3着を外したのは2度のダート
グレードレースだけという成績は圧倒的で、さらに金沢の2000mでは4戦4勝となっています。
その
ハクサンアマゾネスは、昨年の中日杯で単勝2番人気。1番人気は2019年の優勝馬、
ティモシーブルーでした。しかし好位追走から伸びきれずの5着で、今年の勝利は3走前が唯一。全盛期に比べるとパフォーマンスが落ちている感は否めませんが、
白山大賞典では地元所属馬では最先着となりましたから、今回の顔ぶれならば善戦以上が狙えるかもしれません。
昨年の3着馬、
フジヤマブシも長距離戦で警戒するべき存在。今年は大敗続きでしたが、夏場に休養した効果があったようで最近3戦の成績は上々。レース当日が雨の予報になっている点も、差し脚が長所の本馬にはプラス材料といえそうです。
長距離という条件を味方につけられそうなのが
ヒロシゲセブン。
JRAでは平地で未勝利でしたが障害で3勝を挙げ、昨年10月の
東京ハイジャンプで2着。金沢初戦の前走は大幅に体重が増えたためか3着止まりでしたが、移籍2戦目なら前進が期待できるでしょう。
JBCが始まる直前のレースで、最低人気ながら2着に食い込んだ
フューリアスにも要警戒。重賞での最高着順は今年8月の
サラブレッド大賞典(3歳限定戦)の2着ですが、
金沢競馬場では21戦すべてで5着以内と堅実。今回の相手は強力でも、3戦連続連対中の近況を含めて相手なりに走る可能性がありそうです。
さらに、1900〜2000mの重賞で2着または3着に健闘している
エイシンレーザー、金沢コースで大崩れが少ない
トップロイヤルなども上位争いに加わる可能性は十分。
ハクサンアマゾネスが断然人気になりそうですが、逆転を狙う伏兵陣にも要注目です。
そこで気になるデータをひとつ。
中日杯は長らく2300mで実施され、2015年が1900m、そして2016年以降は2000mとなりましたが、過去10年では「1番人気馬が6勝、しかし2着と3着がゼロ」となっているのです。ちなみに2000mで実施された過去5年では、1番人気馬の勝利は1回だけ。そのデータを考慮して買い目を構築する手があるのかも!?
日曜日に行われる中日杯は、向正面から6度のカーブを経てゴールに至る戦い。
JRAの重賞が終了した後、16時05分にゲートが開きます!
(文:浅野靖典)