「
香港カップ・香港G1」(12日、シャティン)
日本勢が21年も存在感を示した。
香港Cの
ラヴズオンリーユーは、
ヒシイグアス、
ロシアンエンペラーとの接戦を抜け出し、日本馬初の年間海外G1・3勝を決めて有終の美を飾った。
日本競馬の歴史を塗り替えた
ラヴズオンリーユーが、新たな金字塔を打ち立て、ラストランを飾った。序盤は4、5番手の好位でレースを進めたが、先行勢の出入りが激しく、4コーナーでは内に押し込められる苦しい展開。それでも海外連戦を乗り越えた精神力で馬群をさばくと、最後はグイッとひと伸びして、
ヒシイグアスを競り落とした。
4月のクイーンエリザベス2世C、日本調教馬として初制覇となったBCフィリー&メアターフに続く、日本馬史上初となる年間海外G1・3勝を達成して締めくくった。
矢作師は「強かった。本当に強いと思います」と感慨深そうに語りつつ、「アメリカから香港に移動した時は少し調子が落ちてしまい、正直心配したのですが、それを立て直した彼女自身とスタッフには尊敬の念しかありません」と快挙の立役者たちをねぎらった。
今後は繁殖牝馬としての仕事が待っている。指揮官は「これで引退してしまうのは寂しいですが」と名残惜しそうにしながら、「彼女の子どもを早く見たいという気持ちも大きいです」と2世誕生に思いをはせていた。世界に名をとどろかせた名牝の血は、しっかりと受け継がれていく。
提供:デイリースポーツ