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有馬記念・G1」(26日、中山)
有馬記念でのラストランを表明している、ファン投票2位の
クロノジェネシスが15日、栗東CWで1週前追い切り。併せ馬で僚馬を楽々と突き放し、順調な仕上がりをアピールした。期待された前走の
凱旋門賞では7着に敗れたものの、激走のダメージは感じられない。史上初となる
グランプリ4連覇での有終Vへ-。準備は着々と進んでいる。
午前7時の開門から20分後。角馬場で入念に体をほぐした
クロノジェネシスが、厩舎所属の団野(レースはルメール)を背に栗東CWへ歩を進める。やや白みがかってきた芦毛の馬体は、太め感なくスッキリ。ラストランには惜しいほど、目つきや肌ツヤは良好だ。
大きく先行する
トリプルエース(4歳オープン)を目標に6Fから発進。行きっぷりが良過ぎて、3角手前では鞍上の姿勢がくの字になるほどだったが、そこから冷静さを取り戻すと、直線はインからシャープな伸び脚を披露。アッと言う間に僚馬を突き放し、楽な手応えのまま4馬身半先着を果たした。
6F82秒2-37秒3-11秒7。斉藤崇師は「(前との間隔が)近くなると行きたがるので、5〜6馬身離して追走する予定でしたが、思っていたよりも近くなって…。直線も抜け出してからフワッとしましたが、それでもしっかり体は動けているかな、と思います」と及第点を与えた。
2日に栗東トレセンへ帰厩。現段階で指揮官は「一番いい時に比べると物足りない」と本音を隠さないが、「元気は元気。少しずつ良くなれば」と、この馬らしい活気は戻りつつある。これまでのように、今週のひと追いで出来はグンと上がってくるはずだ。
ファン投票で2位に輝いたG1・4勝の名牝も、ついにラストランへ。史上初となる“
グランプリ4連覇”という偉業達成を24万165票が見守る。「2歳の時から、ファンの皆さんに応援していただいてきた。ラストランも一生懸命走ってくれると思う。最後の姿を見てもらいたい」。レース終了後には、中山競馬場で引退式が行われる。第一線で活躍し続けた、自身の花道をVで飾りたい。
提供:デイリースポーツ