連載コラム「熱視点」でおなじみの島田明宏氏が書き下ろした競馬
ミステリー第5弾『ファイナルオッズ』(集英社文庫、320頁、640円+税)が、12月17日、全国の書店で発売を開始します。
【ストーリー】
食品会社に勤める松原太一は30代の競馬ファン。太一はある日、中山競馬場で、キレ者で知られる上役の立花を見かける。立花は数百万円の払戻しを手にしていた。
その後、立花に見込まれた太一は、自社が
ハゲタカファンドによる買収の危機にあることを知らされる。買収を阻止するにはあと10億円必要で、立花が用意できたのは5000万円。増やす手段は、
皐月賞での単勝一点勝負! 太一がその購入役となる。
狙うは、逸走癖のあるフリーランド。立花は、フリーランドが絶対に勝つと自信を見せる。その根拠は? 高額をつぎ込んでもオッズを保つ作戦とは? フリーランドの逸走を防ぐために立花が打った手とは?
勝ち馬探しのヒントも満載の、全く新しい馬券
ミステリー。
解説と帯の推薦文は「純烈」リーダー 酒井一圭氏。
【島田氏コメント】
3年前に上梓した『ダービーパラドックス』に始まる私の競馬
ミステリーシリーズも、おかげさまで第5作を出すに至りました。
今回は、初めて「馬券を買うファン」を主人公にしました。30代前半の松原太一という会社員です。太一の競馬に対する考え方や、馬の評価基準は、ほぼ私のそれと言えます。
登場する馬の主人公であるフリーランドは、馬名からおわかりのように、私が好きな
ランドオブリバティをモデルにしています。あの馬がなぜ
ホープフルステークスで逸走したのか。理由は馬に訊いてみないとわからないでしょうが、その考察にもつながる、私なりの推論も書き込みました。
仕事や勉強、家事の合間に、通勤、通学、旅のお伴に、本作を楽しんでいただけると嬉しいです。