現地時間17日、アメリカ地方裁判所は、長年に渡って管理馬にドーピングを行ったホルヘ・
ナバーロ調教師(46)に、禁錮5年の判決を下した。米競馬
メディア『Blood Horse』などが同日、報じた。
禁錮刑のほか、競走馬へのドーピングによって賞金を獲得したことは不正であるとして、
ナバーロ師には2586万514米ドル(約29億4100万円)の支払いが命じられている。すでに没収された金額は1309万9784米ドル(約14億9000万円)。
没収された賞金は、
ナバーロ師の管理馬より後ろの着順でゴールした馬の関係者に分配されるとしているが、具体的な分配方法は明らかになっていない。
判決を下した
ヴィスコシル判事は、
ナバーロ師の犯罪について「深刻で、危険で、冷酷で、計算高い」「管理馬を殺し、危険に晒し、管理馬に騎乗した騎手、対戦した騎手たちをもまた危険に晒した」と厳しく断じ、「長い懲役刑と経済的破綻の恐怖が、不正行為を考えている他のホースマンへのメッセージになることを期待する」とした。
ホルヘ・
ナバーロ調教師は、昨年3月9日の起訴までに通算1224勝。通算獲得賞金は3480万米ドル(約39億5700万円)。
これまでの管理馬のうち、2019年
ドバイGS(首G1)を制した
エックスワイジェット、2017年
シガーマイルH(米G1)を制した
シャープアステカ、2019年アムステルダムS(米G2)を制したシャンスロットなどが、運動能力強化薬物を使用してレースに出走したと認定されている。
エックスワイジェットは昨年1月に急死していた。