中央競馬の1年を締めくくる大一番。コーナーを6回まわる中山競馬場2500mコースを舞台に、これまで多くの名勝負が生まれてきた。
定量戦で行われるGI競走だけに過去10年間で1番人気馬は1着6回2着1回3着1回。馬券に絡まなかったのはわずか2頭という堅調レースだ。年齢別では3歳馬と5歳馬が4勝ずつ。6歳以上馬は連対の対象にはなっていない。
◎
エフフォーリアは
皐月賞、
天皇賞・秋の優勝馬。ダービーはハナ差2着で、それ以外は負けていない。
皐月賞は半マイル通過が48.2秒で、レースの上がりタイムが37.0秒。同様にダービーは48.0秒→33.9秒。
天皇賞・秋は48.2秒→33.6秒。前半のペースはほぼ同じような時計だが、
皐月賞はタフな馬場状態で
パワーと底力を求められる競馬で、ダービーと
天皇賞・秋ではスピードと瞬発力という求められるものが異なるレースで変わらぬ結果を出し続けてきたことを評価したい。
〇
クロノジェネシスは
グランプリレース3連覇中。昨年の
宝塚記念、
有馬記念は自身36秒台の上がりタイムという競馬だったが、
ルメール騎手に乗り替わった今年の
宝塚記念では先行馬を見るような位置から、自身34.4秒の末脚で優勝しており、いよいよ完成の域となったようだ。
凱旋門賞も負けたとはいえ健闘の部類。海外遠征帰りの帰国初戦だけにやや割引は必要かもしれないが、今年の
宝塚記念も
ドバイシーマクラシック2着からの帰国初戦だった。
▲
タイトルホルダーは
菊花賞馬。
弥生賞に勝ち、
皐月賞も厳しい流れを乗り越えて2着だった。自分でレースを組み立てられた時の強さは
菊花賞で証明されたが、今回はそういった競馬ができるかどうか。外枠はむしろ歓迎だと判断するが、今後を占う試金石にもなりそうな1戦だ。
エリザベス女王杯を勝って挑む△
アカイイト、中山コースを得意としている△
アサマノイタズラ、実力馬△
ステラヴェローチェと、最後に春の天皇賞2着△
ディープボンドの名前も上げておきたい。