今週末は、年末の大一番・GI
有馬記念(中山芝2500m)。
GI戦としては28日(火)にも
ホープフルSが控えているが、これぞ1年間の総仕上げといっていい
グランプリレース。見逃せないのはもちろん、馬券もガッチリ的中させて気分の良い年末年始に突入したいもの。今年は堅いのか荒れるのか? いつものように過去10年データから馬券のヒントを探っていこう。
1.
有馬記念は荒れるレース? 荒れないレース?
有馬記念というと「荒れる」イメージを持っている方も多いかもしれない。だが、実際はそんな荒れているわけでもなく、馬券種ごとに配当傾向が若干違うといったほうが正しい。
まず馬連の傾向。これは過去10年で3桁配当が3回、4桁配当が5回、万馬券が2回となっている。つまり堅いも荒れるもどっちもありで、偏った配当傾向はない。
次に3連複。これは10倍台が2回。40〜73倍台が4回。100〜250倍台が4回である。一番配当の良かった年でも2万4千円台(11年)で、人気順は1&7&9番人気の組み合わせだった。それ以上の大荒れという年はない。狙うのは40〜250倍までの
ボリュームゾーンだろう。
そして3連単。これも4桁の堅い配当の年が2回。2万円台が3回。5万円台が2回。7万円台が1回。さらに10万円台が2回という構成。もっとも配当が良かったのは12万円台(15年)。意外にも
有馬記念では近10年で大爆発は起こっていない。データ通りに狙うならば、2〜5万円台の中荒れのレンジといえるだろう。
2.1番人気馬の馬券圏内キープ率はここでも80パーセント?
さて、次に1番人気馬の信用度はどうか。1番人気馬は過去10年で6勝。これは後半戦のGIシリーズのなかでも高い数字である。馬券圏内成績は【6-1-1-2】で、連対率70パーセント、複勝キープ率は80パーセントとなる。この1番人気馬の強さが近10年の
有馬記念を大爆発させていない要因だろう。
ちなみにここまでの2021年後半戦GI 10戦(
スプリンターズS〜
朝日杯FS)。1番人気馬はわずか3勝。【3-2-0-5】という成績である。連対率とすればちょうど50パーセント。さらに勝ち馬は関東・関西の比率が5頭と5頭でちょうど半々。さて
有馬記念でこれはどうなるのか。
3.狙える馬の前走ローテはどこからがいい?
過去10年の1着馬の前走はどこからか。これは前走・
菊花賞が一番多く4勝。次いで
ジャパンカップからが2勝。そして天皇賞秋・
凱旋門賞・
コックスプレート・
アルゼンチン共和国杯からがそれぞれ1勝ずつとなっている。
やはり主力は「前走
菊花賞」という3歳勢。ちなみに勝っている4頭は
オルフェーヴル・
ゴールドシップ・
サトノダイヤモンド・
ブラストワンピース。
ブラストワンピースだけが
菊花賞4着で、あとはすべて1着馬。ちなみに
ブラストワンピースは
菊花賞時1番人気である。
菊花賞の勝ち馬の成績は【3-0-2-0】。5回出走した馬すべてが馬券圏内になっている。今年の
菊花賞勝ち馬
タイトルホルダーにとっては心強いデータではある。
さらに前走
菊花賞からはほかにも、
ステラヴェローチェ(2番人気4着)、
アサマノイタズラ(5番人気9着)が出走予定。
菊花賞惨敗組でも14年
トゥザワールドが
菊花賞16着からの2着があるだけに、この2頭も2.3着候補としては考えておいたほうがいいのかも。
4.枠順は内側の偶数番を欲しがるけど…?
有馬記念は近年公開抽選で枠順を決めるレース。傾向として、騎手や陣営は「内枠の偶数番」を欲しがる傾向にあるようだ。だが過去10年の馬番による結果はどうだったか?
1着馬=偶数番5勝・奇数番5勝 1枠1勝・2枠1勝・3枠2勝・4枠2勝・5枠より外枠4勝。
2着馬=偶数番6頭・奇数番4頭 1枠1回・2枠2回・3枠2回・4枠1回・5枠より外枠4回。
内枠も偶数番も劇的なまでに有利だというような傾向は出ていない。しかし8枠というのはかなり不利だといわざるを得ない。過去10年で連対なし。唯一馬券になっているのが18年の3着
シュヴァルグランだけ。しかも大外となってしまうと馬券圏内率は0パーセント。今年大外16番に入ってしまった
タイトルホルダーはかなり厳しい状況になった。
(netkeiba編集部)