「
京都金杯・G3」(5日、中京)
乗りに乗る松山が、7番人気の伏兵
ザダルを見事Vへと導いた。鞍上はこれで史上初となる
金杯3連覇を達成。この日は中京オープニングレースを制し、10〜12Rで3連勝を決めるなど大暴れ。年始から幸先のいいスタートを切った。
22年の
金杯も松山の手腕がさえ渡った。20年
京都金杯を
サウンドキアラ、21年
中山金杯は
ヒシイグアス、そして22年は再び京都でV。最強の“
金杯マイスター”に導かれて、末脚を爆発させたのは
ザダルだった。
ゲートのタイミングが合わず、道中は12番手のポジションから。「本当は前々で運ぶ作戦だった」と大竹師。想定外の位置取りだったが、鞍上はじっくりと脚をためた。直線に入ると、外にモタれた
ヴィジュネルの内に出来た進路を鋭く突いて、メンバー最速の上がり3F34秒2の切れ味を発揮して突き抜けた。
初コンビで鮮やかに勝利をエスコートした松山は、「一瞬の脚はすごいものを持っているので、ためて持ち味を生かそうと。思ったよりも後ろの位置にはなりましたが、馬が対応してくれましたね」と会心の騎乗を振り返った。
21年6月の
エプソムCで待望の重賞初Vを決めたが、その後は
新潟記念13着、
富士S7着と不本意なレースが続いていた。それだけに、ここで巻き返した意味は大きい。「最後はどこから出て来るのかと思っていたが、ジョッキーにはそこまで内が悪いというイメージがなかったようです。だから、内から抜け出したんでしょうね」と大竹師は鞍上の好判断を絶賛。今後については「1800メートルがいいと考えていましたが、マイルで勝てたのは大きいですね。選択肢が広がりました」とマイル路線を歩むことを示唆。6歳になって新境地を切り開き、さらなる高みを目指していく。
提供:デイリースポーツ