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【きさらぎ賞】ストロングウィルの甲斐助手「ダービー馬ワンアンドオンリーよりも稽古は動けている」/POGマル秘週報

東京スポーツ
  • 2022年02月02日(水) 18時01分
 ファンタジーSの覇者で阪神JF3着のウォーターナビレラを出すなど、初年度から上々の滑り出しとなった新種牡馬シルバーステート。先週もアルゲンテウスが新馬勝ちを決めるなど、産駒の勢いはまだまだ止まりそうにない。今週のきさらぎ賞(6日、中京芝2000メートル)にも父譲りの非凡な素質を秘めた注目馬がスタンバイ。それがストロングウィルだ。

 デビュー前から稽古で抜群の動きを見せ“これは走る”と記者の間でも話題になっていた一頭。「操縦性の良さが何よりの持ち味。スタートが良く、スッといい位置が取れ、なおかつそこで折り合うことができる。追ってからの反応もいいし、先々まで楽しみにしている馬なんです」と橋口調教師も高く評価する。

 圧倒的1番人気に支持された初戦はまさかの2着に敗れたが、「抜け出して遊んでしまったようです。勝ち馬と内外離れていた分、フワッとしてしまいました」。思えば父シルバーステートもデビュー戦で2着に敗れてから一気の4連勝。2戦目に勝ち上がったストロングウィルもこれからV軌道に乗っていくのではないか。ウッド6ハロン79.2-11.5秒の猛時計をマークした26日の1週前追い切りを見て、その思いを強くした。

「内を通ってなら分かりますが、大外の大外を回ってあの時計ですからね。徐々にフワフワする面が解消してきましたし、普段の調教からして左回りの走りも問題ありません」と橋口調教師も舌を巻く動きで目下の好調ぶりをアピールしている。

 担当するのはトレーナーの父である橋口弘次郎元調教師のもとで2014年のダービー馬ワンアンドオンリーを手がけた甲斐助手。名馬の背中を知る腕利きは「この時期での比較ではストロングウィルのほうが稽古では動けていると思います。1週前追いに乗ってもらった松山ジョッキーとの話でも“楽しみしかないね”と。明け3歳でまだ緩いところはありますが、持っているものはかなりのものですよ」と。

 まだ成長の余地を残す段階で、ここをアッサリ勝つようなら春にはさらに大きな勲章も…。

 オルフェーヴル(11年3着)、サトノダイヤモンド(16年1着)、ネオユニヴァース(03年1着)など、多くのGI馬を出したクラシックへの登竜門・きさらぎ賞で、橋口厩舎期待のシルバーステート産駒ストロングウィルがどんな走りを見せるのか、目が離せそうもない。

(西谷哲生)

東京スポーツ

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