「
デイリー杯クイーンC・G3」(12日、東京)
新馬戦の末脚は本物だった。2番人気の
プレサージュリフトが、大外一気で重賞初制覇を飾った。戸崎圭はJRA通算1200勝となる節目の勝利で、21年の
アカイトリノムスメに続くレース連覇を達成。首差2着に1番人気
スターズオンアース、3着に3番人気
ベルクレスタが入り、上位人気馬が3着までを独占する堅い決着となった。
衝撃の末脚がさく裂した。2番人気の
プレサージュリフトがデビューから無傷2連勝で重賞初挑戦初制覇。21年の
アカイトリノムスメに続くレース連覇でJRA通算1200勝を達成した戸崎圭だが、「引き揚げてくるまで忘れていました。その前までは覚えていたんですけど…。少し興奮しています」と、節目のVをかき消すほどの強烈な決め手に酔いしれていた。
21年10月の新馬戦と同じようにゲートは出遅れ。それも「扉が開く時に怖がる馬らしかったので、そのあたりは覚悟して臨んでいました」と鞍上は想定済みだったという。道中は後方馬群の外めをリズム良く追走すると、直線を向く時の手応えも十分。先に抜け出した
スターズオンアースを目掛けて脚を伸ばし、ゴール前できっちりとらえ切った。
キャリア2戦目での勝利は最少タイ。「新馬戦が素晴らしい勝ち方だったのですが、ここも強いメンバー相手に強い勝ち方をしてくれた。筋肉とフットワークの質がいいし、これからが楽しみな馬です」と底知れぬポテンシャルを感じ取った。
木村師は「まだ、あまり上手に競馬ができない馬。そう皆さんにもお伝えしていましたが、ジョッキーもそのあたりを分かって乗ってくれました」と満足げ。今後は未定だが、牝馬クラシック路線の勢力図を塗り替える可能性に満ちた
ヒロイン候補が誕生-。レース後の府中にはざわめきが残っていた。
提供:デイリースポーツ