「
共同通信杯・G3」(13日、東京)
大物感のある走りで重賞初Vをつかんだ。雨馬場も何のその、3番人気の
ダノンベルーガがメンバー最速の上がりを繰り出してラ
イバルを圧倒。
ハーツクライ産駒の素質馬が、クラシックの有力候補へ名乗りを上げた。2着はメンバー唯一の重賞馬で1番人気の
ジオグリフ。3着には8番人気の伏兵
ビーアストニッシドが入った。
新星誕生だ。3番人気の
ダノンベルーガが鋭い決め手を発揮し、無傷2連勝で重賞初タイトルをゲットした。降り続く雨で湿った馬場もおかまいなし。メンバー最速の上がり3F33秒7を記録して突き抜けた。松山は「重い馬場だったけど、すごいいい脚を使ってくれて強い競馬をしてくれました」とパートナーをたたえた。
レース運びは完璧だった。スタートを決めて道中は6番手をキープ。前に
ジオグリフを見ながら折り合いに専念し、4角で外へ持ち出すと一気にはじけた。ステッキは直線で抜け出す時に使っただけ。最後まで余裕のある勝利だった。「人気馬を見ながら進むことができたし、タメも利いて、追ってからもいい反応で突き抜けてくれました。前走で石橋ジョッキーがレースを教えてくれたので、僕はつかまっているだけでした」。稍重でも持ち前の末脚を披露した。「どれだけの脚を使えるかと思ったけど、関係なしに伸びてくれた。良馬場ならもっといいパフォーマンスをしてくれると思います」とうなずく。進化の余地を残しつつ、これだけの走りができたのは本物の証しだ。
21年の覇者
エフフォーリアは
皐月賞、秋の天皇賞、
有馬記念を制して
年度代表馬の座に上り詰めた。鞍上は「大きい舞台へ行っても楽しみな馬だと思います」と期待を込める。過去10年で7頭のG1馬を輩出した出世レース。これを文句なしの内容でモノにした素質馬が、さらなる高みへ向かって突き進む。
提供:デイリースポーツ