東西で5厩舎が開業。今週、管理馬4頭を送り出すのは
中村直也調教師(43)=栗東=だ。国内外で腕を磨いた経験を生かし、まずは厩舎初白星を目指していく。
白地に赤い水玉模様。広大なトレセンでもひときわ目立つ厩舎服の中村師が、初陣を前に「無事に送り出して、帰ってきてもらうのが一番です」と気を引き締めている。
近親に競馬関係者のいない環境だったが、漫画「風の
シルフィード」やゲーム「ダービースタリオン」を通し、幼少期から競馬に触れてきた。高校卒業後、
オーストラリアの競馬学校へ。その後はアイルランドに渡り、名門エイダン・オブライエン厩舎で腕を磨いた。「日本では馬が蹴ったりうるさかったりというのは当たり前。でも、向こうは違いました。そういう違いを知っているのは大きいですし、やり方の引き出しができましたね」と海外での経験が礎となっている様子だ。帰国後は湯浅三郎厩舎を経て、小崎厩舎で調教助手に。調教師試験合格後は、技術調教師として矢作厩舎でノウハウを学んだ。
2月末で解散した
浅見秀一厩舎から管理馬、スタッフともに引き継ぐ。「しっかりしている人たちが来てくれましたから。馬のことも知ってくれているし、心配していません」と全幅の信頼を寄せる。デビュー週に送り出すのは4頭。まずは初白星を目指し、余念のない調整を続けていく。
提供:デイリースポーツ