競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
次週の注目は藤原厩舎。東西の
トライアル戦と阪神の自己条件戦に有力馬が出走を予定している。
フィリーズR(13日・阪神、芝1400m)に出走予定の
サブライムアンセム(牝)。初Vの前走を振り返って、田代助手は「直線で不利を受けたけど、最後まで諦めずに伸びてきた」と精神面とポテンシャルの高さを実感。1週前の2日は初コンビの池添Jを背に栗東CWで5F67秒8-36秒4-11秒4をマーク。切れのある動きでさらに上昇している感じだ。今回は一気の重賞挑戦となるが「1600mで勝てた点は評価できるし、相手なりに走れる強みを生かしたい」と
桜花賞の優先出走権獲得へ向けて、期待を寄せた。
アネモネS(13日・中山、芝1600m)は
ヒシイグアスの異父妹
リヴォリ(牝)がスタンバイ。年明けの1月8日に同舞台の新馬戦で5馬身差の圧勝劇を演じており、ここでも主役級の一頭だ。田代助手は「初戦はまだ成長の余地を残す状態での出走だったけど、強い勝ちっぷりだった。スピードとセンスの良さを存分に見せてくれた」と高く評価。今回への意気込みについては「放牧を挟んで、ここを目標に予定通りの調整ができている。徐々に硬さが取れて柔らかみが出てきたし、オープンでも楽しみ」とクラシック出走へ向けて意気込んだ。
自己条件戦で2勝目を狙うのが
レッドベルアーム(牡)。12日阪神の1勝クラス(芝1600m)を予定している。田代助手は「2走前(東スポ杯2歳S5着)は道中で力んでいたけど、前走の
シンザン記念(3着)はしまいいい脚で伸びてきたし、重賞でも十分に通用するポテンシャルを示した。
今回は新馬戦を勝っている阪神コース。自己条件戦のここはきっちりと勝って、賞金を加算したい」と2勝目へ向けて力を込めた。異父兄の
レッドベルジュール、
レッドベルオーブがともにマイル重賞の
デイリー杯2歳Sを制しており、血統的にも現状、マイルはベストの距離。勝ちっぷりが注目される一戦だ。
フィリーズRでもう一頭注目をしたいのが
コンクパール(牝、中竹)。全2勝はダート戦で挙げているが、デビュー戦は東京の芝1600mで
コマンドラインの2着、続く2戦目は阪神の芝1600mで
スタニングローズの3着の実績がある。2戦の勝ち馬はともに現オープン馬で、芝でも通用する下地はある。2日の1週前は栗東坂路で4F53秒7-12秒7をマーク。師は「さっとやりましたが、いい感じでした」と納得の表情を見せた。
レースへの意気込みを聞くと「カイ食いが良く、いい状態で出走できそうです。これまでに芝で戦ってきた相手は強かったですし、十分にやれると思います。距離も千四の方が良さそうです」と舞台変わりをプラスに捉えていた。以前にコメントをうかがった時に「気分良く行けた時は強いですね」と話しており、発馬に決めて自分の形に持ち込めるかが一番の鍵になるだろう。
すみれSを勝った
ポッドボレット(牡、辻野)の次走は、
京都新聞杯(5月7日・中京、芝2200m)か
青葉賞(4月30日・東京、芝2400m)のどちらかになるもよう。僚馬で2月13日阪神の未勝利戦(芝1600m)を勝った
ディオ(牡)はス
プリングS(20日・中山、芝1800m)を戸崎圭で予定している。
26日阪神の未勝利戦(ダート1800m・牝馬限定)を勝った
ウィシンクアスク(牝、野中)は「素質はあるが、まだカイ食いが細い」(師)ということもあり、放牧に出して成長をうながす。今回と同じ舞台の4月17日阪神の1勝クラス(ダート1800m・牝馬限定)が次走の候補になっている。(馬三郎栗東支局・塩手)
提供:デイリースポーツ