「
阪神大賞典・G2」(20日、阪神)
父
オルフェーヴルが伝説をつくったあの日からちょうど10年-。父の血を色濃く受け継いだ
アイアンバローズが、スタミナを生かして重賞初制覇を狙う。
前走の
ステイヤーズSはテンから抑えが利かず、頭を上げながら先頭へ。上村助手が「初めてハナに立ってフワフワしていた」と話すように決して理想的な展開ではなかったが、バテずに最後までV争いを演じて2着。「スタミナがあるのは分かった。道中
リラックスして走れば」と春盾への夢を膨らませた。
解散した角居厩舎在籍時は「まともな調教ができなかった。レースに乗ったルメールも“距離が長い”と話していた」ほどだが、昨秋からオンとオフが切り替わるように。「まだやんちゃだけど、こちらが課したメニューをこなせるようになった。それが大きい。もともと心臓のいい馬だから」と仕上げ人は成長ぶりに目を細める。
破天荒と呼ばれた父は、12年のこのレースで競馬史に残る“大逸走”を繰り広げて2着に敗戦。その様が逆に強さを引き立て、伝説となった。息子も気性面の危うさをはらんでいるが、「ここまでいい感じで来ているし、楽しみを持って臨める」と出走態勢は整った。重賞初制覇&父のリベンジを果たし、堂々と盾の舞台へ向かう。
提供:デイリースポーツ