27日(日)中京競馬場で行われる
高松宮記念(GI)に出走予定の
サリオス(牡5歳、美浦・
堀宣行厩舎)について、追い切り後の関係者のコメントは以下の通り。
サリオスについて
堀宣行調教師
(前走の
香港マイルを振り返って)
「キャリアで初めて逃げる形になりました。最後50mほどは失速してしまう形になりましたが、結果としては初めての香港遠征である程度の能力を出して走れていましたし、他に行く馬がいて控えていれば2着あったのかなという内容です。勝った馬には及びませんでしたが、もし今後香港に行くとすれば状態を上げていけば勝負になるのかなという内容でした」
(今回キャリア初の1200m戦。参戦に踏み切った理由は)
「入厩した当初から短距離適性を見込んでいたということと、去年の
マイルCSの際にブリンカーをつけて、前に壁がない状態で2番手でだいぶ引っかかっていて、前走はブリンカーをしていませんでしたが1600mでハナに立っての競馬。トモの緩さや性格の穏やかさで距離はもっていたのですが、近走はそういった様子が見られるということがあります。
また、この馬は筋肉量の多い大きいタイプなので暑さは少し苦手です。日本でス
プリント戦を試すとしたらここ(
高松宮記念)か
スプリンターズSか、気候的にもこちらの方がいいということと、メンバー的にも試すにはいいタイミングかなというところで出走に踏み切っています」
(中京芝1200mへの適性は)
「この馬は手前の関係で左回りの方がいい馬ですし、ここのところの行きっぷりを見ていても、ブリンカーをしての1200mというイメージで、流れにはすんなり乗れそうです。能力はしっかり出せるのではないかと思っています」
(中間の気配と今朝の最終追い切りについて)
「中間はこの週を目標に、ドバイにも登録していました。入厩当初に右前の蹄について、去年の夏に牧場で裂蹄した箇所なのですが、その延長線上の部分を馬自身が気にしている様子でした。その見極めと対処ということで、入厩して1本目となる3週前追い切を少し延期しています。
その後の対処で、蹄は当初気を遣ったものの段階的に良くなってきていますが、導入部分でそのようなことがあったので2週前の段階では仕上がりが遅れているかなという印象でした。そこから徐々に負荷を強めていき、先週今週としっかりやって仕上がり状態は追いついてきています。今回はス
プリント戦なので気持ちも乗せていくということで、調教はこの馬としては強め強めという形でやってきていて、心肺機能も整っています。
今日はジョッキーに、特にブリンカーをしての反応などを確認してもらいました。スムーズにスピードに乗れていますし、十分な仕上がりにあると思います」
(蹄の状態や右トモの状態などについて)
「蹄は問題なくなっていて、この後装蹄師とも相談しますが今の状態のままであれば通常の蹄鉄でレースに向かえると思っています。右トモは常にウィークポイントとしてケアしながらの調整になっていますが、去年の秋に帰ってきた時はこの馬としては一番良い状況でした。ただ今回はそれほど長い休みではなかったので、右トモの状態としては去年の秋2戦と同じような状態です」
(ブリンカー、またはそれ以外の馬具の装着予定は)
「
マイルCSでもつけた、今日つけたのと同じクォーターカップのブリンカーにする予定でいますが、当日の気配によっては、薄いものと厚いものとがありますので変更する可能性があります。鼻革は、
マイルCSの時からクロス鼻革を使っていますので、そちらでの出走になるかと思います」
サリオスについて
石橋脩騎手(今朝の最終追い切りについて)
「心身をまとめながら併入する形で、と先生から言われていました。感触は良かったですよ。順調だと思います」
(
サリオスには久々の騎乗。騎乗が決まったときの気持ちは)
「力のある馬ですからね。チャンスを頂いたなと、感謝しています」
(以前との変化や成長は)
「デビュー前から調教にも乗せてもらっていましたが、だいぶしっかりしてきましたしね。その頃から動かせば動いたという馬ですが、体もしっかり伴ってきたのではないでしょうか」
(初めての1200m戦となるが)
「大丈夫じゃないでしょうか。この馬の長所を生かすような競馬ができればと思っています。チャンスがある馬に騎乗依頼をいただいたので、自分自身も頑張りたいと思っていますし、頼んでいただいた関係者の方々にも結果で返せるように頑張りたいです」
(取材:小塚歩)
ラジオNIKKEI