エフフォーリアと
ジャックドールの対決が注目される今年の
大阪杯。どちらも負ける姿が容易には想像できないスーパーホース、どうやらこの2頭が3番人気以下を大きく離しての一騎討ちというオッズ構成になりそうです。そこで今回は少し変わった着眼点、2強オッズの狙い方というテーマでお話しましょう。
まずは"2強対決"の定義ですね。何パターンか考えてみたのですが、1番人気と2番人気の単勝オッズが2.9倍以下、かつ3番人気のオッズが10倍以上と定義すると、多くの方に納得していただけるのではないでしょうか。今回
大阪杯は3番人気が10倍を超えるかどうか微妙なところですが、これに近いオッズ構成にはなると思います。
この条件で1986年以降の
JRA全レースを検索してみたところ、過去36年で1237レースがヒットしました。総レース数約12万4000件に対しての1237件なので該当率は1%未満ということになります。
2強対決の1番人気の成績は勝率44%の単勝回収率78%であり、2番人気の成績は勝率33%の単勝回収率81%。この数値を高いと見るか低いと見るかは人によって意見の分かれるところですが、3番人気以下全馬の勝率は24%、単勝回収率は61%となっており、単系で買うなら3番人気以下に期待するよりは2強対決を信用したほうが割が良いというのは確かです。
■2強対決の成績詳細
1番人気 勝率44% 複勝率81% 単回収78% 複回収87%
2番人気 勝率33% 複勝率77% 単回収81% 複回収89%
しかし1番人気と2番人気の"馬連成績"は的中率38%の回収率79%。1番人気と2番人気の"馬単成績"は的中率20%の回収率74%。逆に2番人気をアタマにした"馬単成績"は的中率18%の回収率90%。あえて言うなら、1番人気より2番人気をアタマに狙ったほうが良いと言えるのかも知れませんが、それでも想定の範囲内。積極的に狙うほどの数値ではありません。それより気になったのは38%の馬連的中率、このオッズでも意外と3回に2回ぐらいはどちらか一方が連を外すんですね。
とは言え、本題はここからです。こういった2強対決で、もっとも効率の良い馬券は"1番人気と2番人気に3番人気を加えた3連複"ではないかと思うのです。その成績は(3連複発売開始以降の)該当523レースで91的中、的中率17.4%の回収率102%。平均配当が587円なので、17.4%の確率で587円が当たる、つまりは回収率102%という計算になります。
※ちなみにオッズ関係なく"1-2-3番人気3連複"の1点買い全成績は的中率9%の回収率76%。
こういった2強対決で3連系の馬券を買う場合、多くの人に「人気2頭は堅そうなので、3頭目には穴目の馬が来てほしい」という心理が強く働くために起こる現象と言っても良いでしょう。実際には3番人気馬の好走率が落ちるわけではなく、人気薄の好走率が上がるわけでもなく、結果として3番人気がお買い得ということに。個々の馬の特性などは考えず、あくまで均一化したデータ上での話ではありますが、こういったアプローチも"考え方の幅"を広げるものになるのではないかと思います。
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大阪杯を解析していきます。闇雲にデータだけを見るのではなく、まずは仮説を立てて、そこから裏付けとしてのデータ・リサーチ。
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中山記念を解析していきます。印ではなく『着眼点の提案』と『面倒な集計の代行』を職責と掲げる、岡村信将の最終結論にぜひご注目ください。
(文・岡村信将)