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【大阪杯】ポタジェ殊勲星 8番人気の伏兵が2強撃破 友道師「久々に声が出ました」

デイリースポーツ
  • 2022年04月04日(月) 06時11分
 「大阪杯・G1」(3日、阪神)

 春の古馬中距離G1開幕戦を制したのは8番人気のポタジェ。吉田隼が強気の騎乗で2強ムードをはね飛ばし、良血馬をG1初制覇に導いた。2着にレイパパレ、3着にアリーヴォが続き、3連単配当は50万超えの大波乱。単勝1・5倍の圧倒的1番人気に推された21年の年度代表馬エフフォーリアは9着、5連勝中の2番人気ジャックドールは5着に敗れた。

 21年の年度代表馬でも、新星の逃げ馬でもない-。2強対決と目された春の古馬中距離G1開幕戦でニューヒーローが誕生した。母に米G1・6勝のジンジャーパンチを持つ、8番人気の伏兵ポタジェ。重賞ではG3・2着が最高だったが、桜咲き誇る春の仁川で一気に頂点まで上り詰めた。

 道中は前走と打って変わって好位5番手へ。吉田隼は「スタートを決めて、1角の位置取りが着順に関わると思っていたので」とハイペースは承知の上。「エフフォーリアの後ろでは厳しいと思っていた」と勝負に出た。2番人気のジャックドールが刻んだ前半1000メートル58秒8に場内はどよめいたが、勝つためにはこれしかない。直線に向くと、先に抜け出したレイパパレ、外から急追してきたアリーヴォとのたたき合いに。無心で手綱を動かして、パートナーを鼓舞。最後は首差抜け出し、G1タイトルをつかみ取った。

 殊勲の鞍上は20年の阪神JF、21年の桜花賞(ともにソダシ)に続き、3年連続で金子真人ホールディングス(株)の勝負服でG1制覇。「この馬にも続けて乗せていただいていたので、期待に応えられるように、とずっと思っていました」と、感謝の思いを強気の騎乗にぶつけた。

 3頭出しで栄冠をつかんだ友道師は「久々に競馬を見て声が出ました」と笑顔。「どこでも結果を出してくれる馬。本当に頭が下がります」。3〜4歳時は1勝クラスから一つずつステップアップ。体質の弱さゆえ無理使いはしてこなかったが、「調教の動きが変わって、ここにきて体が強くなったと思う」と徐々に力をつけ、G1奪取につなげた。

 陣営がこの中間に「まだ完成されていない」と話していたように、十分な伸びしろを秘めている。「また、大きなタイトルを獲れるよう、そしてまたこの馬の力になれたら」と吉田隼。満開の桜の下で開花した良血馬が、さらなる勲章を追い求めていく。

提供:デイリースポーツ

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