競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、木村拓人(美浦)と塩手智彦(栗東)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
2歳ゼッケンの増え方が急になってきました。すでに最初に入厩していた組は一度放牧に出されており、東京デビュー組は5月に入って再入厩してくる流れになりますかね。東京の新馬戦は少なくとも現時点での完成度、期待値が高い馬が目指すことが多いため、POGを戦う上でのチェックは必要不可欠。これからドラフトのシーズンまではなるべく東京を目標とする馬たちを取り上げていければと思っています。
先週の
山吹賞を勝ったのは
トーセンリョウ(牡、加藤征)。まだまだ成長途上の体つきながら2連勝。坂を上り切ってからの脚色の違いはスケールを感じさせますね。ダービー
トライアルを視野とのことですが、2走目までに時間をかけた馬ですし、無理をせず秋に備える選択肢もあるとのこと。どちらになるにせよ、とにかくこの馬が本格化した時の走りを見てみたいですね。2日の1勝クラス(中山、芝1600m)を制した
ゴーゴーユタカ(牡、武井)は
ラジオNIKKEI賞(7月3日・福島、芝1800m)へ向かう予定。
さて今年の「POG虎の巻」用に取材はしたものの、そこに収まらなかった厩舎の所属馬を何頭かご紹介します。
今週は今年、オープン級を多く輩出している池上厩舎を。
まずは
メリオーラ20(牝、
父ダイワメジャー)。「早くから行けそうで、東京の開幕週も念頭に置いてます。牝馬ですが馬格があってオンとオフの切り替えがしっかりできている馬。早いうちから結果を出してくれそうです」と池上師。先日美浦に入厩している。推定馬体重は480キロ。
今年のクラシック戦線の横綱候補
ダノンベルーガを兄に持つ
コーステッド20(牝、父
ドゥラメンテ)。「順調ですが、そんなに早くというタイプではなくデビューは夏以降になりそうですね。まだ線も細いので、力が付いてきてほしいです。血統から期待している一頭です」。
Texas Twirl20(牡、父
Frosted)「血統的にも体形的にも短い距離が良さそうですね。調教の進捗状況から早いうちからいけそうです」。
フサイチジェット20(牡、父
キズナ)は目下3連勝中で日曜中山10R・
卯月Sに出走する
ホウオウルバンの全弟。「兄も当初体質が弱い面がありましたし、こちらも早いうちからというタイプではなさそう。でもいい馬ですし、セリでも目についていた馬。POG向きとは言えませんが楽しみです」。
ヴェルジョワーズ20(牝、父
エピファネイア)は「非常に柔らかい動きをする馬で、5月産まれだけど成長力を感じさせますね。こちらもデビューは早くないかもしれませんが、いい馬です」。
前記
メリオーラ20は育成先での評判も上々だとか。スタートから活躍できそうな馬を狙いたい人にはお勧めかもしれません。(馬三郎美浦支局・木村)
提供:デイリースポーツ