「
皐月賞・G1」(17日、中山)
衝撃的だった新馬戦と言えば、真っ先に
ディープインパクトが思い浮かびますが、札幌出身の私としては
デシエルトの
母アドマイヤセプターの新馬戦もかなりのインパクトがありました。
後続に7馬身差をつける圧勝劇はもちろんのこと、驚かされたのは競馬場内の雰囲気。後続を引き離す一方のワンサイドゲームに、スタンドからは大きな拍手が沸き起こりました。故郷・札幌でこんな経験をしたのは、後にも先にもこの時が初めてです。
当時、手綱を取った四位師が振り返る。「覚えていますよ。僕的にはあまりかっこいい勝ち方ではなかったけどね。あれだけのレベルの馬なら、もっと大味な競馬をしても良かったかな。まあ、パフォーマンスとしてはかなり良かったよね」。
牝馬の難しさというか、その後伸び悩んだ
セプターは、結局ノンタイトルで繁殖入りしたが、四位師は「久々に乗った(13年)
スプリンターズSで5着に来たとき、やっぱり力があると感じた。小柄だったけど、いい切れ味とスピードがあった」と話していました。
母系に関しては言わずもがな。
ダイナカール〜
エアグルーヴ〜
アドマイヤグルーヴという日本を代表する血脈であり、全弟には早世が惜しまれる15年2冠馬
ドゥラメンテ。非の打ち所がありません。
見た目には父
ドレフォンが色濃く出ている印象ですが、四位師は「でも、やっぱりお母さんからいい切れ味とスピードを受け継いでいるよね。実は、セリで見ていい馬だと思っていたんだけど…あれだけ高いと手が出なかった」と、苦笑いを浮かべていました。19年当歳セレクトセールで2億5000万円(税抜き)の高値がついた大器。大舞台でどんな走りを見せてくれるか、非常に楽しみです。
提供:デイリースポーツ