三冠クラシック第1弾だが、近年の傾向として、前哨戦を最小限に抑えて挑む馬が多くなり、結果、力関係が難解であり、またほとんどの馬が多頭数競馬を経験していないものとなっている。今年も人気を集めるだろう不敗の2頭は、ここが3戦目。おまけに、台風の影響で馬場状態が微妙な上に、発表された枠順も頭が痛いものだった。
◎
ドウデュースは昨年の2歳王者。前走の
弥生賞はクビ差届かなかったとはいえ、坂を上がってからの伸び脚など内容的に悪いものではなかった。休み明けで8kg増。成長分もあったはずだが、数字だけではなく余裕残しの部分もあったはず。
ハーツクライの産駒だが、母がBCフィリー&メアス
プリントの2着馬で、この馬自身も
ホープフルSではなく朝日杯を狙いにいったことからも距離適性がうかがえる。
〇
ジャスティンパレスは
ホープフルS2着馬。前走は勝負どころの3〜4角で手応えが悪くなるような場面があり、促されながらの追走だったが、フラつきながらも勝ち馬に食い下がる強い内容だった。半兄に
ベルモントS優勝
パレスマリスや、ステイヤーズS2着、
阪神大賞典2着
アイアンバローズがいる血統。ダービー、そして秋以降も楽しめそうだ。
▲
サトノヘリオスは
スプリングS3着。前半の半マイル48.8秒、1000m通過60.8秒というスローペースの中、メンバー最速の末脚で追い込んだが3着。やや頭の高い走法はあまり変わらなかったが、最後の渋太い伸び脚は未勝利、
エリカ賞の連続レコード勝ちが伊達ではないことを示した。クラシックに強い
エピファネイア産駒で
エアシャカールや
エアデジャヴーなどを送り出した名門牝系。大きな舞台に強そうな血統背景も心強い材料だ。
この枠は決して有利とはいえないが東京スポーツ杯の勝ち方が衝撃的だった△
イクイノックス、
ホープフルSを勝った△
キラーアビリティ、不敗のまま
共同通信杯を制した△
ダノンベルーガと、同2着△
ジオグリフらも差はない印象でハイレベルで混戦だ。