ついに待望の同期タッグが実現する。22年3月に厩舎を開業した
蛯名正義調教師(53)=美浦=が、
武豊騎手(53)=栗東・フリー=に
ダイナストーン(牝4歳)の騎乗を依頼。24日東京7R(牝馬限定・1勝クラス・ダート1600メートル)で初のコンビ結成となる。
「新聞社の人には黙っていたんだけどね。フフフ」と、蛯名正師はニヤリと笑った。21年2月にステッキを置くまでJRA通算2541勝を挙げ、調教師に転身した名手。そして先週終了時点で4344勝を積み上げるレジェンド・
武豊。合わせてJRA通算6885勝という、69年生まれの2人が手を組む日が来たのだ。「ユタカとは今でもよく話をしているよ。この(東京)開催で他に依頼している馬もいるからね」と柔和な表情を浮かべる。
開業から2カ月弱。まだ勝ち星は挙げられていないが、泰然自若の構えだ。「今は目先の成績よりも、いかにちゃんと馬を調教できているかが大事だからね。1日の流れに1週間の流れ、1カ月の流れ…。新しい生活でも、スムーズにやっていけるようになってきたよ」。騎手時代と変わらず、あくまで丁寧な仕事を心掛けている。そんな“新米トレーナー”に、そろそろ勝利の女神もほほえんでくれるに違いない。(デイリースポーツ・刀根善郎)
提供:デイリースポーツ