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【天皇賞・春】“生粋のステイヤー” テーオーロイヤルは状態一番! 新兵器の効果も/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2022年04月29日(金) 21時01分
 破竹の4連勝でGI取りに王手をかけたテーオーロイヤル天皇賞・春(5月1日=阪神芝外→内3200メートル)を勝てば岡田調教師、厩舎所属の菱田騎手とも初のビッグタイトルとなるだけに、陣営は特別な思いを胸に大一番に挑む。

「厩舎一丸となって頑張ります」

 こう話すのは担当の栗原助手。菱田騎手とはほぼ同時期に競馬学校に通っていた旧知の間柄だ。

「競馬学校から厩舎も偶然同じで。普段から頑張ってくれてますね。菱田が乗って自厩舎で重賞を勝ったのはこの馬が初めてでした。そのうえで今度はGIの舞台に一緒に立てるなんて…。頑張りたいですよね」

 そんな栗原助手には忘れられない原体験がある。それは2011年のドバイWCだ。東日本大震災直後にヴィクトワールピサが見せた渾身の走りは今でも脳裏に焼き付いているという。

「感動しました。ミルコ(デムーロ)が国旗を広げましたよね、勝った時。競馬って、こんなに人を魅了できるんだ、元気を与えてくれるんだって。あの光景を見て、いずれ自分もっていうふうに思ったんです」

 あれから11年。テーオーロイヤルとともに、その思いは花を咲かせようとしている。

「そうなってくれたらうれしいです。だからこそ、あくまで自然体で。僕は普段通りを貫き通したいですね」という栗原助手の気持ちに応えるように、馬も上昇急を告げている。

「状態に不安は何もありません。たぶん今までで一番いい。体に実が入って、乗っていても幅が出たと感じます。毛ヅヤも今までにないくらい。こんなにピカピカになったことはないですね」と内面から湧き上がってくる体調の良さに、確かな手応えを感じ取っている。

 本番に向けて“新兵器”の効果も確認済みだ。イレ込むほどではないものの、パドックで少し気負うことがあるため、その対策として前走のダイヤモンドSでは口元につける網目状の馬具「リップネット」を着用した。

「普段からちょっとかみ癖があるので、パドックでもかんで遊んでくれてリラックスにつながればな、と思って初めてつけてみたんです。気を紛らわせる感じで。実際、効果は少しあったかなと思うので今回もつける予定です」と感触は上々だ。

「この馬のすごいのは心肺機能。追い切りでも、レースでも、上がりで全然ハーハー言わない。息が乱れないんです」

“生粋のステイヤー”テーオーロイヤルが、関係者、そしてファンの思いを力に変えて、今の日本に元気を届けてくれる走りを見せてくれるに違いない。

(栗東の馼王野郎・西谷哲生)

東京スポーツ

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