5日、
船橋競馬場(晴 稍重)で行われた第34回
かしわ記念(JpnI ダート1600m)は、
JRAの2番人気
ショウナンナデシコが逃げ切って勝利。スタート直後から主導権を握り、4コーナーでは
テイエムサウスダンに並ばれながらも突き放した。勝ちタイム1分38秒9、勝利騎手は
吉田隼人。牝馬の
かしわ記念制覇は1990年の
フジノダンサー以来32年ぶり、ダート
グレード競走となってからは初めて。
5番人気
ソリストサンダーが1馬身半差の2着、1番人気
テイエムサウスダンが3着。連覇を目指した地元船橋の
カジノフォンテンは4着だった。
ショウナンナデシコは父
オルフェーヴル、
母ショウナンマオ(母の
父ダイワメジャー)、5歳牝馬。
JRA栗東・
須貝尚介厩舎の管理馬。通算成績21戦8勝、
エンプレス杯、
マリーンCに続く重賞3連勝で
ビッグタイトル制覇となった。
<レース後の関係者のコメント>
1着
ショウナンナデシコ(
吉田隼人騎手)
「本当に強かったと思います。船橋のナイターは2回目で、馬も落ち着いていましたし、いい
テンションで競馬ができると思っていました。
逃げるイメージはありましたが、他に行きたい馬もいると思っていました。スタートが抜群に良かったので、これはと思い行きました。力のある馬が隣にいたので結構プレッシャーがかかっていましたが、馬がそれ以上に走る気になってくれて、手応えを持って3、4コーナーに入れました。
4コーナー手前で
テイエムサウスダンに並ばれた時、馬の気持ちが少し一杯になりそうでしたが、よく凌ぎ切ってくれました。3、4コーナーは後続の馬の方が手応えが良く、飲み込まれそうになりましたが、コーナーの出口でセーフティーリードをとれた時、よし行けると思いました。この深いダートで、馬体の良い男馬相手だと、なかなか牝馬では勝てないと思いますから、よく勝ってくれたと思います。
元々、脚元に不安のあった馬で順調にこられませんでしたが、古馬になって成長してくれて連勝しています。この連勝を途切れさせないように頑張りたいと思います」
(
須貝尚介調教師)
「内枠だったので、逃げるレースは選択肢の一つにありました。レース前、
吉田隼人騎手には『思い切って競馬をしてほしい』と伝えました。3コーナーから4コーナーで
テイエムサウスダンに並ばれたのが早くて、どうかなと思いましたが、よく凌いでくれました。
脚に不安を抱えていた馬だったのですが、厩舎スタッフが一生懸命に仕上げてくれました。それに応えた馬も偉いです。深いダートをこなしてくれたことも褒めてあげたいです。思い切ったレースをした
吉田隼人騎手も褒めてあげたいですし、一生懸命仕上げてくれた厩舎のスタッフも褒めてあげたいです。
次走については、ハードな競馬をしたので、脚のケアをしながら馬の様子を見て考えたいと思います」
2着
ソリストサンダー(
戸崎圭太騎手)
「海外帰りでも問題なかったです。元気も覇気もありました。レースでは人気の馬を見ながら走れました。相手も力をつけたかなという感じでした」
3着
テイエムサウスダン(
岩田康誠騎手)
「3、4コーナーで
ショウナンナデシコに並びに行ったのですが、自分の馬の脚が上がってしまいました。向こうに主導権がありましたからね。毎レース毎レース、
ステップアップしてくれています。今日は相手を褒めるべきですね」
4着
カジノフォンテン(
本田正重騎手)
「思った競馬ができました。一歩目が速く、3番手までで行けると思っていました。折り合いも問題なく、力を出せたと思います」
5着
エアスピネル(
ミルコ・デムーロ騎手)
「スタートはうまく出て、いい流れで行けました。3コーナーから4コーナーで手応えが苦しくなってもよく頑張っていました」
6着
サンライズノヴァ(
ダミアン・レーン騎手)
「いいスタートを切って、いいポジションを取ることができましたが、前が止まりませんでした」
7着
インティ(
武豊騎手)
「折り合ったのですが、3コーナーから反応がありませんでした。難しいですね...。最後も手前が替わりませんでしたし、いいときの走りがなかなかできないですね」
(取材:三浦拓実、藤原菜々花、小塚歩)
ラジオNIKKEI