「
ヴィクトリアマイル・G1」(15日、東京)
史上初めて無敗で牝馬3冠を達成した歴史的な
ヒロインが帰ってくる。21年4月の香港G1・クイーンエリザベス2世C3着後に右前肢繋靱帯炎を発症して休養していた
デアリングタクトが、約1年1カ月ぶりに戦線復帰。中384日でのG1勝利となると、93年の
有馬記念で復活Vを遂げた
トウカイテイオーの中363日を更新。それだけに簡単なことではないが、少なくとも仕上がりは良化の一途をたどっている。
1週前追い切り後、主戦の松山が「よくここまで来られたと思います」と、感慨深げに漏らした。2週前の追い切りでは、動きに物足りなさがあったが、それがわずか1週間で激変。杉山晴師も「先週より良くなりましたね。やっぱり走る馬というのは、良くなるスピードも速いのでしょう」と、改めて底力の高さに感心した。
さらなる上昇も遂げている。担当の池水助手は9日朝、「乗り込む度に良くなっています。先週よりも今週の方がいいですね」と明るい表情だ。「先週火曜の時点で489キロ。全体的にひと回り大きくなっています」。前走が464キロ。長期休養で馬体も成長した。
G1馬5頭がエントリーしているが、実績は断然だ。「やっぱり一番は無事にという気持ちですが、出るからにはいい競馬をしてほしいです」と期待を寄せた池水助手。規格外の牝馬が、復活Vでその威厳を見せつける。
提供:デイリースポーツ