「
オークス・G1」(22日、東京)
10年
アパパネ、18年
アーモンドアイで2度制覇している
国枝栄調教師(67)=美浦=が、自身3勝目を狙って2歳女王
サークルオブライフとTR覇者
エリカヴィータの2頭を送り出す。
桜花賞馬として受けて立つ立場だった先輩2騎とは違い、
チャレンジャーとして臨む大一番。“牝馬の国枝”が本領発揮で頂点獲りを狙う。
未勝利から3連勝で
阪神JFをV。破竹の勢いで2歳女王へと駆け上がった
サークルオブライフが、復権をかけて樫の舞台に立つ。
22年に入り、
チューリップ賞3着→
桜花賞4着と連敗中。ただ、前走に関しては決して悲観する内容ではなかった。馬場の内側が伸びる状況下で、16番枠から終始外々の立ち回り。それでもメンバー最速の上がり3F33秒3を記録し、0秒1差まで追い上げたのは地力上位の証明だろう。
デビュー当初から国枝師は「距離が延びた方がいい」と言い続けてきた。脚をためられれば切れ味を発揮できるが、マイル戦だとテンに忙しくなり、位置取りが悪くなってしまうのがネック。その点、指揮官が「この距離なら慌てて乗らなくてもいいので」と話すように、前半をゆったり運べる府中2400メートルは絶好の舞台だろう。
10年
アパパネ、18年
アーモンドアイに続く、樫3勝目を狙うトレーナーを後押しするのが、心強い鞍上の存在だ。デビューから6戦全てで手綱を取ってきたM・デムーロは、これまで
オークスに7回参戦して2勝をマーク。21年は3番人気の
ユーバーレーベンを勝利へと導いた。このレースの戦い方をよく知る鞍上は、「前走も直線では一番いい脚を使ってくれた。距離は初めてなので何とも言えないけど、ズブいところがあるし、延長するのはいいと思う」と前向き。自身の連覇についても「頑張ります」とヤル気に満ちている。
ここを勝利すれば、JRA牝馬限定G1・12勝目となり、松田博資元調教師と並びトップタイとなる。「とらぬ
タヌキの皮算用。あまり欲張るのも良くないからね」と自然体に構える指揮官だが、「勝ちたいよね」と本音もチラリ。女王返り咲きへ、静かに闘志を燃やしている。
提供:デイリースポーツ