5月22日(日)に東京競馬場で行われる
オークス(GI)に出走予定の
スタニングローズ(牝3、栗東・
高野友和厩舎)について、共同会見の
高野友和調教師のコメントは以下の通り。
「本当に良いコンディションで使えた今年の2戦で、馬のパフォーマンスは出せていると思います。
去年は馬の力を信じ切って、格上挑戦、牡馬相手にも果敢にチャレンジさせてもらいました。残念ながら求める結果とはいかず、
デイリー杯2歳Sを使った後はコンディションが下降線になってしまったかなと踏みました。
デイリー杯の前にはGIに行きましょうかという話もあったんですが、白紙にして、馬の状態を上げてから
リスタートしましょうということで、
こぶし賞へ出走しました。馬体もリフレッシュして、逞しい身体になっていたので、まず走れるだろうな、という感じでした。
その後も
フラワーCも同じような状況で使えました。こちらが思っている感覚と結果がリンクして、本当に良い2走だったと思います。接戦を勝ち切るのは、馬の根性もありますし、能力の高さの証だと思います。
この馬は
ナミュールと対称的な馬体というか、食べたものを吸収する力が強いと思います。この時期の牝馬としては、馬体の維持にそこまでエネルギーを使わない馬なんですが、さらに
フラワーCから間隔がありまして、体の隅々までエネルギーが行き渡った状況でトレセンへ戻ってきました。
しっかり乗れていると思います。2歳時は詰めた間隔で使って失敗したのが、こういったローテーションを組んだ要因ですね。
この馬は2週前、1週前としっかり乗り込んで、その後の経過も良かったんですが、今日はレースで騎乗する
ダミアン・レーン騎手に乗ってもらって、調教での負荷云々というよりは、馬と騎手とのコンタクトを取ることが主眼でした。
先行させた僚馬の後ろからついていくときの仕草、並ぶ時も一気に行かずにジワっと行っての仕草、そこでひとつ待ってもらった時の感触、さらにラスト1ハロンで反応を出させての感触と、騎手とのコンタクトを主眼に置いた調教でした。
時計は目立ちませんが、本当に良かったと思います。レーン騎手が『コンディションについては言うことない。何も問題ない。レースが楽しみだ』という力強いコメントをくれました。良い追い切りだったと思います。
1800mと2400mとは全く違う距離ですし、馬は筋肉を纏っていますから、やってみなければ分からないというのが本当のところなんですが、母系、きょうだいも含めて長いところで走っている馬が多いですし、(母父が)
クロフネ、父がダービー馬。(距離は)こなすでしょう、と思っています。
オークスはクラシックで、僕たちもそうですが、牧場の皆さんも生まれたときから目指すレースのひとつだと思いますから、この馬に携わったすべての方の思いも感じつつ、何とか
スタニングローズ号に
オークスのタイトルをつけられたら、という思いで厩舎一丸となってやっています。応援よろしくお願いします」
(取材:山本直)
ラジオNIKKEI