5月29日に東京競馬場で行われる
日本ダービー(3歳牡牝・GI・芝2400m)。出世レースの
シンザン記念を制し、3歳マイル王決定戦・
NHKマイルCで2着となった
マテンロウオリオン(牡3、栗東・
昆貢厩舎)が、引き続き
横山典弘騎手とのタッグで参戦する。
マテンロウオリオンは
父ダイワメジャー、
母パルテノン、母の
父キングカメハメハという血統。祖母は2001年の
オークス馬
レディパステル。通算成績は5戦2勝(うち重賞1勝)。
昨年12月に阪神競馬場で行われた2歳新馬戦でデビューし2着。中1週で1勝クラスの万両賞に参戦し、未勝利馬ながら”飛び級”で道中最後方からの差し切り勝ちをおさめた。年明け始動戦となった
シンザン記念(GIII)では後の
スプリングS覇者
ビーアストニッシドなどを相手に重賞初制覇。今年5月の
NHKマイルCでは、道中17番手の最後方から上がり33.5秒の鬼脚を繰り出し、
ダノンスコーピオンをクビ差に追い詰めた。通算成績は5戦2勝、2着3回と全連対中。
GI初挑戦の前走で見せた末脚は、祖母が直線一気の末脚で樫の女王の称号を手にしたレース内容と重なる。今回は一気に800mの距離延長となるが、
ウオッカや
ディープスカイのように、マイルで実績を積みながらダービーへ参戦し、栄光を手にした例もある。鞍上の
横山典弘騎手は、
ロジユニヴァース(2009年)、
ワンアンドオンリー(2014年)に続いて3度目のダービー制覇がかかる。快速馬と名手が織りなすマジックに注目したい。