「
安田記念・G1」(5日、東京)
昨年の3着馬
シュネルマイスターが、G1・2勝目に向けて上々の仕上がりだ。1日の美浦Wの3頭併せで、ラスト1Fは11秒3とシャープな伸びを披露。ひと追いごとに状態を上げており、海外遠征帰りで久々だが、力の出せる態勢は整っている。G1馬6頭が集結した春のマイル王決定戦。昨年のリベンジを果たし、新王者に名乗りを上げる。
1日は嶋田(レースはルメール)を背に、美浦Wで
ドゥラモンド(4歳3勝クラス)、
リンクスルーファス(3歳1勝クラス)と3頭併せ。馬なりのまま最後はスッと伸びて迫力満点の動きで、前者に1馬身先着、後者と併入した。6F83秒2-36秒9-11秒3。前走
ドバイターフ8着からの休み明けになるが、動き自体に不安な要素は見当たらない。以下、手塚師と一問一答。
◇ ◇
-前走後は。
「ドバイを目標にしていましたが、残念な結果になってしまいました。その反省を踏まえて帰国してから牧場で
リセット。幸いドバイでは走り切っていないこともあり、それほど疲れがなかったので、牧場での立ち上げもすぐにできて帰厩後も順調です」
-中間の調整は。
「もともと左側の後躯というか、慢性的に弱いところがあって、ドバイではそれが良くなり切らなかったことがあります。今回はそこのケアをしっかりしながらやらなければいけないと思いました」
-1週前追い切りは。
「
ルメール騎手に乗ってもらって、少しマッチョ(筋肉質)だと言っていました。出だしのフットワークにこの馬特有の硬さがあって、そこは気にしていたけど、走りだしてからは問題なく加速してエンジンも良かったようです。時計はあまり気にしなかったので、それほど速い時計ではなかったけど、しっかり動けていたような気がします」
-最終追い切りは。
「先週の時計や強度を考えて微調整。少し弱いところがあるので、やり過ぎて反動が出てしまうとレースに影響することもあるだろうと考えて、それほどやらないつもりでしたが、もともとのポテンシャルが高いので時計は速く感じました。それでも問題はないと思います。先週より息の入りも早かったですし、確実に良くなっていると思います。馬体重は先週の段階で500キロありましたが、少しは絞れるのではないかと思います」
-昨年は悔しい思いをしたが。
「昨年は
チャレンジャーで良かったけど、その時の上位2頭がいないので今年はマイルの中でトップに来てほしいという思いでずっとやっています。
安田記念というのはこの馬が最も手にしたい勲章なので、そこに向けて厩舎一丸となっていますし、いい結果を出したいです」
◇ ◇
以下、ルメールと一問一答
-1週前追い切りに乗った感触は。
「最初は体をあまり使わなかったけど、ハミを取ってからは動いてくれました」
-前走の
ドバイターフ(8着)を振り返って。
「ナイター競馬で
テンションが上がり気味でした。もう少し距離は長くても大丈夫だと思っていたけど、1600メートルがベストですね」
※
ルメール騎手のコメントは5月25日の1週前追い切りに騎乗した際のものです。
◇ ◇
ドバイターフからの帰国初戦。この中間、手塚師は太め残りを懸念していた。細心の注意を払って調整し、3週連続美浦Wで併せ馬。先週は
アサマノイタズラ、最終リハは3頭併せで2頭を追走。直線は最内から軽やかなフットワークを繰り出した。この日は気温もグンと上昇し、いい汗もかけたはず。ここまでは順調。あとはこのひと追いとレースまでの微調整で、納得のいく態勢が整うか。当日の馬体重とパドックの気配を要チェックだ。
提供:デイリースポーツ