「
鳴尾記念・G3」(4日、中京)
さすがは20年のクラシックをにぎわした実力馬。屈腱炎による1年4カ月の休養も何のその、2番人気の
ヴェルトライゼンデが重賞初制覇を決めた。
中団のインで折り合い、楽な手応えで直線へ。残り200メートルで前をとらえると、レーンが振るう風車ムチに反応し、力強く抜け出した。区切りのJRA重賞10勝目を挙げた鞍上は「久々でしたが、完全にスイッチが入っていて競馬ということを馬がよく分かっていた」と仕上がりの良さを強調。「直線も手応えが良く、スペースができてから素晴らしい瞬発力を見せてくれた」と完勝劇を振り返った。
池江師は先週の
目黒記念(
ボッケリーニ)に続き2週連続の重賞制覇となった。この日は中京5R新馬の
ダイヤモンドハンズ、同7Rの
ゼッフィーロでもVを決めて3戦3勝。
ソウルラッシュで臨む
安田記念へ勢いを加速させた。「ゲートを出てくれたのが良かった。
神戸新聞杯あたりから出なくなっていたからね。抜け出してからも余裕があった。牧場で治療とリハビリをしてくれたおかげ」と見事な復活にホッとした表情。かつて管理した
ドリームジャーニーの子で手にした当レース6度目のタイトルに「うれしいですね」と目尻を下げた。
次走は未定だが、レーンは「使ってさらに良くなると思う。将来的にも楽しめる」と活躍を約束。復帰Vを皮切りに夢が広がった。
提供:デイリースポーツ