8日(水)、曇・重馬場の
大井競馬場で行われた第68回
東京ダービー(SI・2000m・
ミヤギザオウ競走除外で出走15頭)は、道中2番手を進んだ6番人気のカイルが直線抜け出して押し切り、南関東3歳世代の頂点に立った。勝ちタイムは2分07秒1。
外から追い込んだ12番人気の
クライオジェニックが2馬身差で2着、さらにアタマ差の3着に2番人気の
リコーヴィクターが入った。1番人気の
シャルフジンは8着、
羽田盃に続く二冠を狙った
ミヤギザオウは発走直前にゲート内で暴れて競走除外となった。
勝ったカイルは父
トーセンブライト、
母トーセンヴェール(母の
父クロフネ)という血統の3歳牡馬で、浦和・
小久保智調教師の管理馬。通算成績は13戦3勝、
羽田盃6着からの巻き返しで重賞は初制覇。騎乗した
本橋孝太騎手は
プレティオラス以来10年ぶり2回目の
東京ダービー制覇となった。
<レース後の関係者のコメント>
1着 カイル(
本橋孝太騎手)
「今日は僕(の騎乗)というよりは、馬の調子がすごく良くて、厩舎側の仕上げのすごさだと思います。前回の
羽田盃は
左海誠二騎手がすごく上手く乗ってくれて、あれが良い経験になって、今日の競馬につながったと思います。あのレース(自身が騎乗した前々走の
京浜盃)でクラシックが楽しみだなという手応えがありました。今日の返し馬で跨った感じで、本来は2列目か3列目と思っていたのですが、この状態なら1列目でも自分で競馬を作れるなということで、あのポジションを取りに行きました。そう感じられたということは、馬も成長していて、古馬になってからも楽しみな逸材だと思うので、僕もすごく楽しみです」
2着
クライオジェニック(
安藤洋一騎手)
「いつものテンに行ける脚全てを、直線に賭けました。展開待ちと言うか、それでダメなら仕方ないと思いましたが、チャンスはあると思っていました。(直線は)よし!と思ったのですが...。今まで行く競馬しかしていなかったので力んでいましたが、これから成長して競馬が上手になれば、大きいところを狙っていけます」
3着
リコーヴィクター(
笹川翼騎手)
「馬は凄く良かったですし、ブリンカーも効いていました。ペースが遅かった分、切れ味勝負になって分が悪くなってしまいました。持久力勝負がしたかったのですが、それが叶いませんでした。でもしっかり走ってくれましたし、この先もあります。長い目で見てこれが良い経験になってくれればと思います」
4着
フレールフィーユ(
和田譲治騎手)
「一瞬夢を見ました。スタートが良く一番いい所につけられて、道中もスムーズでした。向正面で捲ってくる馬には気をつけて進めました。4コーナーでも良い感じでしたし、もしかして、と思いましたが...。それでもよく頑張ってくれました。馬の状態も凄く良かったです」
5着 ナッジ(
矢野貴之騎手)
「位置取りなどはイメージ通りでした。もう少しペースが流れてくれれば、この馬の展開になったと思います。これが目一杯という感じがしない、毎回もっと走れる感じがしますが、内容としては今までで一番納得できるものでした」
8着
シャルフジン(
御神本訓史騎手)
「あのペースが合わないのか、距離なのか...。道中少しずつアドバンテージを取っていくのが良いのかも知れません。ただそれはやってみなければ分からないですし、これも競馬ですから...。これだけ結果が出なかったということは、2000mは長いのかも知れません」
(取材:大関隼)
ラジオNIKKEI