「
函館スプリントS・G3」(12日、函館)
大目標へ向け視界が大きく開けた。浜中のこん身騎乗に導かれ、1番人気
ナムラクレアが
小倉2歳Sに続く2度目の重賞タイトルを獲得。斤量50キロを追い風に古馬を蹴散らした。北の大地で大きな自信をつけた3歳牝馬は、今秋の
スプリンターズS(10月2日・中山)でG1タイトル奪取をもくろむ。
初対戦の古馬たちを難なく一蹴した。3歳牝馬の
ナムラクレアが、1番人気に応えて快勝。デビュー3戦目から手綱を取る浜中も、つかみ取ったVにとびきりの笑顔を見せる。「斤量も味方につけましたが、力があってこそです。本当に強かった。横綱相撲でしたね」と相棒をたたえた。
ビアンフェがハナを切り、直後に
レイハリア。2頭を前に見ながら道中を進み、残り200メートルで先頭に立つと、後続をあっさり突き放した。「最初にいいポジションが取れたし、ラストも
ゴーサインに反応してくれて、しっかり伸びてくれました」とうなずく。
桜花賞3着後、陣営は樫ではなく適距離のここを目標に定めた。斤量は別定で50キロ。浜中にとって50キロはデビュー2年目だった08年
マーメイドSで騎乗した
ウインシンシア8着以来(※)。過酷な減量をこなせたのも、素材に惚れ込んでいるからだ。長谷川師は「ジョッキーが『すぐに乗せてください』と言ってくれた。自分も騎手だったから分かるけど、手足もつるし、本当に大変だったと思う」と鞍上をねぎらった。
もちろん、秋の大目標は
スプリンターズSだ。父
ミッキーアイルの主戦でもあった浜中は「お父さんと同じようにスピードと瞬発力に秀でていますね。可能性が大きく広がりました」と期待を膨らませた。これで芝千二は3戦3勝。相性抜群の人馬が実りの秋へ突き進む。
※同年8月の
小倉記念(
ウイントリガー10着)では49キロで騎乗
提供:デイリースポーツ