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ラジオNIKKEI賞・G3」(7月3日、福島)
毎日杯2着の
ベジャールが重賞初制覇を狙う。前走は未勝利戦を勝ち上がったばかりだったが、意欲的に関西に遠征して重賞に挑戦した。田中博師は「東京の勝ち方を見て、十分にやれる可能性はあると思っていました」と出走の経緯を説明する。
結果は10頭立ての9番人気という低い評価を覆して2着に健闘。前半は好位でレースを運んだものの、勝負どころで外からかぶされ、気持ちが途切れかけた。トレーナーは「途中で他馬に絡まれてリズムを崩してしまった。そこで終わってしまうのかなと思いました」と振り返る。しかし、そこから盛り返しただけに着順以上に収穫のあるレースだったと言える。「勝負根性を見せてくれましたね」と師も確かな手応えをつかんだようだった。
今回の舞台は福島の芝1800メートル戦に変わる。「跳びの大きい馬だけど、機動力はありますからね。小回りへの対応が鍵となるものの、ある程度の位置にはつけられるし、こなせるかなとは思っています」と分析する。23日の1週前追い切りは美浦坂路で4F53秒8-39秒5-12秒2(強め)をマークして、併せた
ウィルソンテソーロ(3歳未勝利)と併入。放牧をはさんで3カ月半ぶりの実戦となるが、入念に乗り込まれており仕上がりに不安はない。
まだ全体的に弱い面があって、良化の余地を残している。それでもレースを重ねるごとに走りの質は向上しており、重賞で引き続き好勝負できるレベルにあることは間違いない。指揮官も「楽しみですよ」と厩舎としてのJRA重賞初Vへ期待を込める。ここで存在感を示し、秋の飛躍へつなげたいところだ。
提供:デイリースポーツ