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【プロキオンS】昨年は三連単194万円 波乱の鍵を握るのは出走馬の「将来性」

  • 2022年07月05日(火) 21時20分
 7月10日に行われるプロキオンS(GIII)。1996年に創設され、阪神競馬場で行われていた同競走は、2011年に京都競馬場で2012年より中京競馬場で行われ、京都競馬場の改修工事などの影響で2020年には阪神競馬場での施行となり、昨年および今年は小倉競馬場で開催される。

 1999年まで桜花賞の翌週に行われていたが、2000年より夏季開催となり、3歳馬にも出走資格が与えられるようになった。出走馬の層は例年厚く、スターリングローズブルーコンコルドベストウォーリアアルクトスなどが同競走を制覇後、JpnIのタイトルを手にしている。

 また、切れ味鋭い末脚を武器に芝ダ問わず短距離戦線で活躍したブロードアピール、10歳まで現役を続け重賞を10勝した名牝メイショウバトラーなど、牡牝問わず実績豊かな個性派の活躍も目立つ。GI馬ケイアイノーテック母ケイアイガーベラ、後方からの追い込みで人気を博したシルクフォーチュン、GI2勝馬ラインクラフトの兄アドマイヤロイヤルなどは、このレースで重賞初制覇を飾った。

 初の小倉開催となった昨年の覇者メイショウカズサは、2020年に未勝利戦を勝ち上がり、そこから4連勝でオープン入り。3度目の重賞挑戦となった同競走で重賞初制覇。後に白山大賞典(JpnIII)、浦和記念(JpnII)を制し、2022年7月現在、重賞勝ち数を「3」に伸ばしているが、プロキオンS制覇時は単勝9番人気(19.8倍)と伏兵扱いだった。その他、シルクフォーチュンが制した2011年も単勝9番人気(44.8倍)、メイショウバトラーが制した2006年は単勝7番人気(18.1倍)と、その後の実績からすればやや意外な評価を受けていた。

 2走前にオープン入りした2012年のトシキャンディは単勝12番人気(119.2倍)で逃げ切り勝ちを収めており、勢いづいた上がり馬は決して軽視できない。前走、ダート2走目で吾妻小富士S(OP)を制したラーゴム(牡4、栗東・斉藤崇史厩舎)や、今年の5月に立夏S(3勝クラス)を制したサンライズウルス(牡4、栗東・安田翔伍厩舎)。前走のオークランドTRT(3勝クラス)でド根性の差し返し勝利を見せたメイショウフンジン(牡4、栗東・西園正都厩舎)など、ダート路線における上がり馬の将来性にも要注目である。

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