「
函館2歳S・G3」(16日、函館)
22年11月に定年を迎える島田豪宣助手(64)=美浦・高橋裕=が、
ニーナブランドと臨む一戦に意欲を燃やしている。当地では93年に
ゴールデンアイで
函館記念を制しているが、20年の
函館2歳Sは
ルーチェドーロで悔しい首差の2着。自身の“ラスト函館”にリベンジの好機を得た名物助手が、素質豊かな2歳牝馬をきっちりと仕上げ切る。
高橋裕厩舎で腕を振るう島田助手は、北海道森町出身の64歳。22年11月に定年を迎えるため、この夏が最後の函館遠征だ。
この道50年の大ベテラン。音無師や
浅見秀一元調教師とは騎手候補生時代の同期だった。身長が伸びて騎手にはなれなかったが、候補生時代、そして調教助手転向後に
カシュウチカラ(1979年
天皇賞・春)や
ドクタースパート(89年
皐月賞)、
トーワトリプル(89年NHK杯)などに携わり、“準地元”の当地でも93年に
ゴールデンアイで
函館記念を制した。
2年前には
ルーチェドーロで
函館2歳Sに挑んだが、首差かわされて2着。「俺が定年まではあの馬がいるから安泰と思っていたけど、地方に行っちゃった。これで俺も終わりかと思った」と懐かしみながら、「でも、
ニーナブランドに出会えたし、こういうチャンスがあるのはありがたいね」と、定年間近の新たな出会いに感謝を寄せている。
鞍上は横山和。キャリアが長いだけあり、横山家とは3代に渡って関わってきた。「横山富雄(元)騎手にも、典弘騎手にも勝ってもらったし、武史も勝った。あとは和生だけだな。勝ったら全員になるね」と豪快に笑った。
「北海道はいいイメージ。順調なのが何よりだよ」とニーナの態勢は万全。思い入れの深いラスト函館で、勲章をまた一つ加えてみせる。
提供:デイリースポーツ