「
中京記念・G3」(24日、小倉)
パソコンで「競馬 一族」と検索すると、真っ先に出てくるのは“華麗なる一族”だ。名牝
イツトーから派生した
ハギノトップレディや
ハギノカムイオー、
ダイイチルビーら日本の一時代を築いた名馬たちのことは以前、末裔の
アイオライトを取り上げた際にも紹介させてもらった。
そして次に出てくるのが“薔薇一族”。
ローザネイから派生した子孫はいまだに活気があり、最近では
スタニングローズが今年3月のフラワーCで重賞制覇。次戦の
オークスでも2着に好走する活躍を見せた。
今回紹介する
シャーレイポピーは、3代
母アドマイヤサンデーから派生した一族の出身であり、祖
母トールポピーの全きょうだいには重賞3勝馬
フサイチホウオーや11年
秋華賞馬
アヴェンチュラがいる名家だ。
母オリエンタルポピーへと続くこの牝系は“ポピー=ひなげし一族”として広く派生する可能性を秘めている。
祖
母トールポピーは07年阪神JFを制し、翌08年には
オークスを優勝。繁殖牝馬として大きな期待をかけられたが、12年に腸捻転を発症し、7歳という若さで早世した。パソコンで検索すると“事件”や“斜行”と出てきてしまうのは仕方がないことなのかも知れないが、私個人は
ノーサイドとしたい案件だ。
トールポピーの忘れ形見はわずか2頭で、その血を繋いでいるのは
オリエンタルポピーのみである。
キングカメハメハ産駒の同馬は4戦して未勝利に終わったものの、繁殖として2番子の
シャーレイポピーがオープン入りしたのは立派。一族としての役目は十分に果たしていると私は思う。ちなみに、
オリエンタルポピーの花言葉は“繁栄”。彼女の存在があって、ひなげしの血が末永く続いていくことを願っている。
提供:デイリースポーツ