2022年の門別競馬も、今週で開催の折り返し地点となる。ここからシーズン後半にかけて、2歳重賞戦線は更に熱を帯びていく。
ブリーダーズゴールドジュニアカップは、11月の
JBC2歳優駿につながる重要レースだ。
メンバー構成は
栄冠賞組とそれ以外の大きく2つに分けられるが、過去の傾向では明らかに前者が優勢。現行の条件で行われた近4年では、前者が3勝を挙げている。
栄冠賞のメンバーレベルが高いという証明でもあり、キャリアの浅い若駒たちのレースだけに、厳しいレース経験が確実に生かされているという結果でもある。
では、
栄冠賞組の馬たちをどのように順序付けしていくのかが問題だ。ひとつ確かなのは、当時の着順は関係ないということ。
栄冠賞で先着した順番で、このレースも決まった例はほぼない。ひとつのレースだけで力関係がはっきりするような時期ではなく、ワンターンの1200mからコーナー4つの1700mに舞台も変わるのだから、当然である。
となると、評価の焦点は距離適性ということになる。その点で明確な根拠を持つのは
ディオスメッセージだ。1700mでデビュー勝ちした実績は、
栄冠賞組で異彩を放つ。ここ2戦の短距離戦では脚を余し気味であり、距離延長で躍進する可能性は十分に見込める。
他の
栄冠賞組は一長一短だ。例えば
ポリゴンウェイヴは、前進気勢が出すぎると折り合いが鍵になるが、昨年覇者の
シャルフジンに重なる部分があるのも確か。
エアポートライナーは遊びっけが強く、
栄冠賞も真剣に走っていないが、裏を返せば伸びしろは計り知れない。
コルドゥアンに関しては、
栄冠賞の勝ち方は強烈だったにせよ、前2戦の凡走も事実。粗削りな面に不安は残る。
栄冠賞組以外に目を向けると、連勝中の
ベルピットが面白い。少頭数でスムーズな競馬しか経験がないのは課題だが、今回と同舞台で勝った前走の内容は優秀だ。
栄冠賞組をまとめて負かすようだと、一躍、この路線の主役候補になることだろう。
(文:競馬ブック・板垣祐介)
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